内容説明
400年前、同じ東北に大津波が!「何があっても俺たちは故郷を捨てない」。小国ながらも伊達政宗の南下を阻止し、秀吉・家康の圧力をかわし、二度の大津波の被害からも立ち直った平将門以来の名門・相馬家の奇跡の物語。
著者等紹介
近衛龍春[コノエタツハル]
1964年埼玉県生まれ。大学卒業後、オートバイレースに没頭。その後通信会社勤務、フリーライターを経て作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひ ろ
16
戦国末期に伊達政宗と常に敵対し、一歩も引かなかった猛将 相馬義胤が主人公。「神速の相馬騎馬軍団」と言いながら、小競り合いと和睦の繰り返し、大戦ともなると日和見主義ともいえる態度がもどかしい。小国故の身の振り方の難しさなのだろうなぁ。 きっと相馬ゆかりの読者でなければ、途中で嫌気がさすだろうなと思われる物語の展開。自分的には、相馬の超ローカルな地名、民話がテンコ盛りで、けっこう楽しめた。 藩改易の危機、2度の津波による壊滅的打撃にもへこたれず、相馬を復興させた祖先たちを誇らしく思う。2016/05/10
スー
15
40小国ながら伊達政宗に果敢に挑み戦国時代を生き延びた相馬家を相馬義胤の生涯を通して追いかけて行く。相馬家から見ると伊達政宗は本当に嫌な存在だというのが分かる。義胤は戦には強いが小田原攻めでは伊達家に警戒していると政宗に出し抜かれ遅参し潰されかけ関ヶ原でも西軍についたけど上杉も佐竹も動かなかった為に何も出来ず戦は終わり再び潰れる危機に陥る。生き延びても2度の津波で石高は半減してしまう。小国の強みと弱みがよく見えた本でした。真田と違い不器用な生き様そしてどんな時も誇りを胸にし馬追いを続ける相馬かっこ良かった2023/05/14
カレイ.シュウ
11
故郷を舞台にした本なのだ手に取る。今から300年程前の安土桃山江戸初期の東北の小大名が外様にもかかわらず、改易、移封もされず明治まで残ったのはなぜか?江戸初期の2度の大津波からいかに再起したかを膨大な資料をひもとき、歴史物語として書き上げた。地元出身者も知らない(そもそも311前は津波が来ていたののも知らなかった。)歴史盛りだくさんです。歴史好きの方は楽しめますが、登場人物多すぎですorz2017/11/21
BIN
5
小国(6万石弱)でありながら伊達政宗に対して一歩も惹かなかった相馬義胤を描いた作品。信長の野望では一族有能で関東勢では重宝する一族ですが、そのパラメータに負けず歴代優秀な人物だなと思いました。まさに一所懸命で抗い続けた名将で、佐竹ともども西軍についても改易されなかったのは地味に凄い。関ヶ原後に二度の大津波でやられ壊滅的被害を受けても復興をなしげたりと地味に波乱万丈な人生を歩んでいて面白かったです。終盤に驚いたことがあったのですが、なにか忘れました。2022/03/11
病院坂46 「首縊りの家 ☠」
1
♪2013/05/10