- ホーム
- > 和書
- > 児童
- > 学習
- > 文明・文化・歴史・宗教
内容説明
平家没落を不思議に予感する知盛。どうにもならぬと知りながら、だからこそ運命にさからってみごとに自らを生き、一門をもたえぬかせようとする。国際アンデルセン賞画家第2位賞受賞(’88年)、BIB世界絵本原画展賞金のリンゴ賞受賞(清盛’89年)。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
せんむ
32
全九巻、平家物語の流れと言うより、木下順二さんが「良くも悪くも必死に生き抜いてきた人」達の話し。*読み終わってハーッ・・・と溜息が出た。これ実際にあった話なんだなぁ。瀬川康男さんが描かれた絵も素晴らしい。その時の音や匂いまでもが、より伝わってくる。*木下さんの結構、突っ放すあとがきも楽しみの一つ。「もしわからないところがあったらそちらで勉強しろということである」(笑)はい、もっとちゃんと読みたくなりました。2017/08/08
しげ
7
平知盛が檀ノ浦で「見るべきほどのことは見つ」と言って入水したのは有名ですが、それがこんなにも重みのある言葉だったのかと、心をうたれました。五感のイメージを喚起させる文章で、それでいて音読したくなるような美しさがあり、とても驚きました。こんなすばらしい文章を書ける木下順二さんって何者なんだろう…。彼が知盛を描いた戯曲「子午線の祀り」も本になっているようなので、読んでみたいと思います。2012/11/29
baアタマ
5
1991年。ドラマチックな平家物語絵巻も遂に最終巻。この巻では平家の都落ちから壇之浦での滅亡までを清盛の三男知盛を主人公に描き出します。作者は"自分と自分の率いる平家一門とがやがて没落する運命にあることを予感している。だが運命に従うのではなくそれに逆らって見事に自分は生き、一門にも見事にその運命に耐え抜かせようとする"知盛の生き方に非常に魅力を感じているそう。瀬川康夫さんの絵と相まって必死に一門を支え滅亡までを見届ける知盛と、栄華を誇った平家の滅亡が胸に迫りました。 2015/11/14
ツキノ
1
オークションでセットで購入したもの。2009/05/01
zeroset
0
木下順二が読み解く「平家物語」。瀬川康夫の美しい絵と相まって、胸を打つ。2016/04/10