内容説明
ホームレスの人たちの、飾らない生の言葉が胸を打つのは、そこに単に憐れや、悲惨が滲み出ているからばかりではない。格差や貧困が声高に語られる今の世に、いつなんどき、自分もそうなるかもしれないという不安を掻き立てられるその一方で、人間どどうやっても生きていけるものだという、楽天家の反骨精神のようなものを思い出させてくれるからである。「自分のほうが上」「あいつのほうが下」と、何でも人と比べてしまう「相対性の時代」、ホームレスを見るあなたの目は、時代の偏った空気に果たして曇っていないか。この言葉を聞け。99人の証言者が路上に落とした、どん底の言の葉たち。
目次
第1章 昔はよかった、なんでこんなになっちゃったんだ―懐古と悔悟の章
第2章 ホームレスは気楽な身分ときたもんだ!―処世の章
第3章 いまのままで十分満足してんだよ―自由の章
第4章 バカにすんじゃないよ!―矜持の章
第5章 会わせる顔がないんだよ―恥の章
第6章 ひでぇ世の中になったもんだ!―憤怒の章
第7章 何もかもうまくいかないんだよ―不如意の章
第8章 なにがなんだかわからねぇ―譫妄の章
第9章 あとちょっとの辛抱よ―希望の章
著者等紹介
矢野弥八[ヤノヤハチ]
1969年香川県生まれ。明治学院大学法学部卒業後、スポーツ新聞社入社(のはずが留年で内定取り消し)。その後、現在でいうところのニート生活、出版社勤務、フリーランス編集業を経て現在、都内で雀荘を経営中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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