内容説明
恩師小泉苳三氏について綴った文章、70年連れ添った夫人の臨終に際し記された歌日記のほか、わが国の文教政策に異議を唱え、漢字の復権と東洋の回復を切望する論考を収録。
目次
わが国の漢字―漢字と国字
西周期の金文について
短歌の原質
苳三先生遺事
小泉先生の不適格審査について
文字を奪われた日本人
人名漢字表の追加について
饗礼原始
気の原義
漢字の復権で東洋の回復を
漢字教育について
輝かしい東洋の回復のために
卯月抄
南朝四百八十寺
案山子
名刺
谷声の子
颱風の颱の字
著者等紹介
白川静[シラカワシズカ]
1910年、福井県福井市に洋服商の次男として生まれる。小学校卒業後、大阪の法律事務所に住み込みで働きながら夜学へ通う。35年、立命館中学教諭となる。43年、立命館大学法文学部漢文学科卒業、同大学予科の教授となり、54年、同大学文学部教授。55年、『甲骨金文学論叢』初集を謄写版印刷で発表、以後十集に及ぶ。これより先、阪神間の中国古典愛好者らでつくる「樸社」で講義を始め、講義録は後に『金文通釈』(五十六輯)、『説文新義』(全十五巻、別巻一)として結実。60年、『稿本詩経研究』(三冊)を同じく謄写版で発表。70年、初の一般書『漢字』を刊行。以後、『詩経』『金文の世界』『孔子伝』などを次々と書き下ろす。81年、立命館大学名誉教授。84年『字統』を刊行、毎日出版文化賞特別賞受賞。87年『字訓』、96年『字通』を刊行。91年菊池寛賞、96年度朝日賞受賞。98年文化功労者として顕彰され、99年勲二等を受く。4年11月、文化勲章受章
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りー
roughfractus02
hachiro86