内容説明
質店「八前屋」に、女房を質草に金を借りたいという夫婦連れがやってきた。徒方もない依頼に主の仁三郎は驚くが、銀次という亭主の目は真剣そのものであった。その後、質草も利息も取らないという妙な質店開店の噂が、手代の歌八によってもたらされる。数日前に聴いた、胡散臭い坊主・宝念の怪しい説教と何か関係があるのだろうか。書き下ろし長編時代小説シリーズ第五弾。
著者等紹介
沖田正午[オキダショウゴ]
1949年、埼玉県生まれ。埼玉県立与野高校卒業。2006年『丁半小僧武吉伝 賽の目返し』(幻冬舎文庫)でデビュー。温かみのある独特の筆致と軽妙な会話でファンを魅了している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いえのぶ
1
ゆるい話もいいな。主人公たちが営む質屋に女房を質草にして金を借りる夫婦がくる。1ヶ月で元金の10倍になる儲け話がある。怪しげな新興宗教も出てくる。これらの話がどう繋がるか。ネタはすぐにわかってしまうが、登場人物たちがドタバタしながら解決していく様子が楽しい。2012/11/12
ロックイ
0
優柔不断で鈍感な任三郎に嘆息をもらしながら読了。それに比べ、秋乃の心意気とお紋の気風の良さにはスカッとする。今後、任三郎が秋乃とお紋の気持ちに気付く事はあるのか気になる。2014/09/14
犀門
0
#186★★★☆☆2015/09/21