出版社内容情報
留守がちな源兵衛に代わって夢の湯を切り盛りしているお久は、三年前に版木彫り職人の亭主乙松を亡くした。九年前、乙松と弟弟子の竹造はお久に恋をした。お久の心は竹造に傾いていたが源兵衛は反対し、竹造は江戸を去ることになった。その竹造が湯島へ帰ってきたのだ……。好評〈湯屋のお助け人〉シリーズ第四弾。
内容説明
五十両の借用証文を残して、仏具商川角屋の主人が失踪した。女房の頼みで、捜索に奔走する源兵衛と三樹之助だったが、そんなとき、九年ぶりに竹造が江戸に舞い戻ってきた。竹造はかつてお久と相思相愛の仲の版木職人だったが、いまでは荒んだ雰囲気を漂わせていた…。
著者等紹介
千野隆司[チノタカシ]
1951年東京生まれ。國學院大學文学部文学科卒。出版社勤務を経て、90年「夜の道行」で第12回小説推理新人賞を受賞。主税助捕物暦シリーズ、南町同心早瀬惣十郎捕物控シリーズ他、時代物シリーズを始めとする著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あかんべ
7
いつまで湯屋で世話になっているつもりかな。2016/08/26
沼田のに
1
はたして二人の子持ちの女が危険を犯しても昔好きだった男のために危険な所に行くだろうか?男だったら蛮勇を発揮して行く人もいるかもしれないけど。とまあこんなところで男の作家の書いたもんだと感じてしまった。志保様の出番が少なくて眠たかった。5/102015/10/26
いえのぶ
1
気に入らない婿入りを嫌い屋敷を出て湯屋で働く旗本の次男三樹之助が主人公。今回は大店の主人の行方不明事件に湯屋の後家のお久の9年前の恋が絡んでくる。登場シーンは少ないが婿入り先の相手、志保との距離が少し縮まった。次回に進展を期待する。2012/05/15
M2
1
志保さまとの仲がなかなか進まなくてもどかしい。次巻で大きく進展してくれないかしら。お久は心が強くて健気な人だなぁ。イイ女でいいお母さんだと思う。虫聞きにお月見、秋の風流を楽しむ心は現代社会にもずっと受け継いでいきたいですね。2011/11/12
ナツメッグ☆
1
そうか、お久にはそんな過去の経緯があったんだ。ちょっと哀しいけど、こどもたちのためにはよかったんじゃないか。志保の出番がないのはちと残念。待宵の月見、怪我の功名、風流だね。2011/11/07