内容説明
稲本楼のサダから六所宮のお守りが欲しいと頼まれ、府中まで出かけた伊庭八郎だが、鱗三郎が行方不明になってしまう。知り合った天然理心流・試衛館道場の土方歳三などと鱗三郎の行方を捜す八郎だが、どうやら攘夷を狙う浪人たちが絡んでいるらしい。気鋭の女性作家の書き下ろしシリーズ第三弾。
著者等紹介
秋山香乃[アキヤマカノ]
1968年、福岡県生まれ。活水女子短期大学卒業。『歳三往きてまた』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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眠る山猫屋
34
実在の人物・伊庭八郎の少年期の終わり。親友鱗三郎の失踪に端を発した事件は、攘夷への巨大な陰謀に繋がっていた。天然理心流試衛館道場(後の新撰組)の面々も登場、特に土方の描き方は素晴らしい。負けず嫌いで大切な人々には無私。八郎はサダとの約束に後ろ髪を引かれながら、友の為に走ります。辛いところだよな・・・。二人が再会するのはいつになるのかな。シリーズはここまでなのかな?まだまだ解決してないですょ~。2018/04/23
京
27
大まかに言うと、「全員集合!!」って感じ(笑)キャストが大部豪華です(笑)真面目に言うと、サダとのあれやこれやがもうちょっと関わってくるのかと思ってたけど、思いもよらない大事に巻き込まれてた(笑)お馴染み鱗さんが八郎に涙目で「馬鹿だ、死んじまえ、無鉄砲だ」って説教するシーンがめちゃくちゃお気に入りです(´∀`*)涙目の鱗さんマジ可愛い八郎より3つも年上だけど(笑)欲を言えば、大事の後にもうちょっとボリュームがあると良かったかな、とは思いますが、やはり大好きなことには変わりありません!2012/06/05
こめっこ
14
伊庭と試衛館の土方などが出てきてわくわくしました。サダとの切ない話もよかったです。八郎のこの頃の話をもっと読みたいな。続きが出て欲しいです。2014/09/10
Totchang
13
17歳の伊庭八郎。女の地獄と言われる吉原は鉄漿溝に囲まれている。そこには櫓のない船が浮かんでいる。そんな情景から始まった最終巻。サダとの切ない慕情と、幕府の行く先を決する攘夷のテロの発生をなんとかしようとする侍としての心持ちが描かれる。攘夷のテロの主犯は誰でその目的は何であるか。小天狗と言われた一途な伊庭八郎も流石に傷を負う。眼の離せない場面が次々と現れました。2020/12/08
しをり
8
いやあ、女性が書くだけあって土方さんがやたらいい男。八郎も格好好い。あとご飯の描写が多いわけじゃないが、とてもおいしそう。とても読みやすい。花魁の覚悟がしっかりしていて、ここまで書いてくれると納得できる。2013/06/16