内容説明
おびんずると呼ばれ、不老水と称する高価な水を売る陰陽師が、その水を買うために作った借財で窮地に陥った母娘を助けたことから、江戸中で評判になる。ところが、その陰陽師は、裏で浪人金という金貸しを操って人々を借金苦に追いやっていたのだった。助けられたはずの母娘の死を知った三左衛門は、悪を曝こうと動き出す。書き下ろし長編時代小説好評第10弾。
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年新潟県生まれ。早稲田大学卒業後、11年の会社勤めを経て文筆の世界へ。四季の変遷とともに人情の機微を繊細に描く時代小説には定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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calaf
12
効用の怪しい水を売る陰陽師。窮地に陥る母子を助けるものの、かげでは・・・それはそうと、半四郎と雪乃の仲はどうなるのだ???2015/03/01
椿
4
この巻は、三左衛門よりも半四郎と雪乃が目立ってたよね。二人とも、思いあってるのに。半四郎はホントに菜美さんと結婚しちゃうのかな?2014/07/30
Masayoshi Arakawa
2
20150418108 本書に「三べ坂」の由来が書いてある。坂の周辺に「べ」のつく大名家が三つある。ひとつは武蔵岡部藩安部家、ふたつ目は和泉伯太藩渡辺家、そして三つ目が和泉岸和田藩岡部家であった。今の千代田区永田町二丁目、水坂とも呼ばれていたとのこと。 住居表示が行われたことで江戸時代からの由緒ある町名が消えていったことが悔やまれるのは小生だけでしょうか?2015/04/17
ひかつば@呑ん読会堪能中
2
未読だった第10巻は、怪しい陰陽師を退治する三左衛門の話と、堅物の同心半四郎と隠密廻り雪乃がそれぞれ主役となる3話。 半四郎、雪乃ともに事件を追いながらも互いを想う揺れる心が描かれている。特に表題の最終話「散り牡丹」がいいな。2013/06/12
アニータ
1
シリーズ第10弾。八丁堀同心・八尾半四郎と楢林雪乃、お互い想いを寄せているのに、この二人の関係に変化が。どうなるのでしょう。2022/06/22