内容説明
八寸の狂気をおびた面貌に風花が降りかかっていた。キエッ!ふいに猿のように歯を剥いて八寸が斬りこんできた。イヤアアッ!八寸が一足一刀の間境を越えた瞬間、秋山は拝むように両手を絞り渾身の一刀を斬り落とした。―雑誌に連載された四編の連作短編に、新たに書き下ろした中編を加えた、これぞ鳥羽時代小説の原点。
著者等紹介
鳥羽亮[トバリョウ]
1946年、埼玉県生まれ。埼玉大学教育学部卒業。1990年、『剣の道殺人事件』で第36回江戸川乱歩賞を受賞し、作家デビュー。剣豪小説、時代ミステリー分野で活躍中
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