内容説明
初春の陽光を水面に映す深川六間堀。金兵衛長屋に住む坂崎磐音は身過ぎ世過ぎに追われる浪人暮らし。そんな磐音が新年早々、南町奉行所年番方与力の笹塚孫一に請われ、屠蘇気分も抜けぬ御府内を騒がす大事件に関わることに…。春風駘蕩の如き磐音が許せぬ悪を討つ、著者渾身の書き下ろし痛快長編時代小説第八弾。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』以後、スペインをテーマにした作品を発表。99年、初の時代小説『密命』を皮切りに次々と作品を刊行、時代小説の旗手として高い評価を得る
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感想・レビュー
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くまクマ
64
8/51冊目。鐘ヶ淵を北風が刺す中に、新春の日向ぼっこのように風吹く磐音が活躍しています。頑張れ、磐音!2018/10/06
優希
54
浪人暮らしの磐音は新年早々大事件に関わることになります。磐音のいる所では事件は当たり前なのでしょうか。藩から離れ、ひとり市井にいる磐音の奮闘ぶりにはグッときますね。妹の婚礼という大きな出来事を見ると、時間の流れが違うようで切なくなります。江戸への立ち入り禁止になるのが何だかもどかしいですね。磐音の心中は一体どうなっているのでしょう。今津屋でおこんの甲斐甲斐しさに唯一癒されているのかな。事件に立ち向かい、悪を許せぬ勧善懲悪は読んでいて気持ちいいものがありますね。2015/03/03
あっくん
41
シリーズ第8巻。相変わらず、磐音のまわりは騒動が起こる。竹村さん、ひどすぎて呆れる。江戸家老もひどい。2017/09/05
Atsushi
39
居眠り磐音シリーズ8作目。江戸家老福坂利高に対して無性に腹が立った。藩主実高の従兄弟という血縁関係にありながら、藩の財政を立て直そうという気概が全く感じられない。昼間から酒を飲み、磐音に向かって物貰い呼ばわりとは情けない限りだ。頑張れ磐音、俺がついている。2019/01/18
よむよむ
34
妹の婚礼に出席できない磐音。以前ドラマで観た場面はここか~とうなづきつつ読む。おこんさん、ちょっともやもやするでしょうが、ずっと磐音さんを支えてあげてね。幸吉、精進しろよ~2013/07/07