双葉文庫<br> 情炎冷えず

双葉文庫
情炎冷えず

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  • サイズ 文庫判/ページ数 347p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784575661019
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

十六の歳に、おゆみはその年ごろの娘らしい髪に結い、黄八丈に黒衿、黒繻子の帯、赤い襷をかけ、早死にした母親の代わりに今戸人形の店に出た。器量よしのおゆみが店に出ているから店は繁盛した。そんな折、白木屋江戸店の若い衆駒吉と知り合う。それから四年、切ない逢瀬を重ねる二人の仲は、今では病床にある父忠兵衛の心労のタネともなっていた。江戸の四季を背景に市井に生きる人びとの哀歓を描く短篇集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

山内正

3
年極めの妾おみよが話がときた  五人の旗本に一年の約束で妾を  済めば町人の妾か女房にでも口入 するとおみよに話し その一人の三村様が好きになり 他の四人の相手が辛くなったと 何れ代わりの娘をと考え 家出同然の娘をと四人に納得さす 三村様が儂一人の囲い者に手切れ金を払うと言い出し  おみよは三村様の屋敷へ 置き手紙を渡され中に私の父親が 旦那様と母から知らされ 屋敷からその都度金を届けますと2022/04/03

山内正

2
昔からの知合いと手伝に来たおきのと名の女の五十を越した伊兵衛に 四十九日を済ませたらと 夕餉の支度をし台所の隅で食べて帰る いつまでもこのままとは 女房は過去を持ち仲居勤めをしてね 女房が死んですぐ後妻にした 家の亭主は少し前に亡くなりました この奥様と亭主は知合っていました 酔ったらおふみと名を呼ぶんです ここの庭の松の木から落ちた男が 亭主です おふみさんを見て 伊兵衛も何となく帰りを遅らし 帰ると浴衣が洗い桶に浸かって 何度問質しても白を切ったが 二人は心中したのかと思う 私と暮らすかねおきぬさん 2021/09/23

山内正

2
病気の父を見舞うおゆみ 人形作りを治ったらと父が 人形を買う駒吉に惹かれる娘を 変って行くと腹が立った おゆみは二月三月会えない事に 苛立つ様に 逢うと抱かれて心配は消える 大きな包から高い着物が見える 落ち着かない様子が分かる 済んだらあとの事考えてると 店の品物を持出してると分かる 売った金で女郎屋で遊ぶのは 私の勝手と 人の受売りの言葉を 聞くうち父の顔が浮かぶ 八左衛門が夜にきて 明日は葬式だからねと 父が死んだ? 実はね忠兵衛の実の子じゃ無いんだ 私の実の子さと 二人の父の子かわたしは! 2020/06/06

山内正

2
おみよが妾の口をと 囲いの人が死んでと口入れ屋に来た 半兵衛は 五年を目処にと五人の侍に話を 持ち掛けたが 三村と一人の侍にと 相談され、何れ先の事と 代わりの娘を探す事に 後日三村から身請けしたいが 幾ら必要かと持ち掛けられた 次の娘を見つけ入訳を納得させ 支度を整え家に入れ替えさせた そこにおみよからの手紙が届く 三村様の元に行くと決めた事と 母から半兵衛様が父親だと聞きました 身代金を半兵衛は握り締めた 2020/05/31

山内正

2
伊兵衛は妻の四十九日を終え仲間と考え庭を見てた 世話するおきのは菖蒲を仏壇に供えてはと 花屋で買えばの返事に妻えの思いを知った 伊兵衛は今度のおきのの助けを思った 実は奥様と私の主人は前からの知合いでした 庭で木から落ちて死んだ職人が主人 です 死ぬまで蟠っだ思いは男だったとは あの時散らかった庭二人が姿を消したのは密通だったと解った 死んだ男を追って妻は自殺したと 残った者同士 おきのはお世話になりますと返事した 2020/03/10

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