内容説明
「これで二十三回目だ」病院のICUで死にかけている僕は、ミスター・ソンブレロにそうささやかれ、ともに記憶を辿る旅に出る。壊されたギター、焼け焦げた蝉、人生二本目の煙草、夜明けの団地…。この死のはじまりが人生のどこかにあるはずだ。僕はなにを選び、なにを選ばなかったのか?破滅へと歩む少年の姿をシニカルなユーモアとクールな文章で描いた青春ノワール小説。
著者等紹介
東山彰良[ヒガシヤマアキラ]
1968年生まれ。第1回「このミステリーがすごい!」大賞銀賞・読者賞を受賞し、2003年『逃亡作法TURD ON THE RUN』でデビュー。09年『路傍』で第11回大藪春彦賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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terukravitz
6
★★★☆☆2018/01/02
ゆづたろう
2
立ち読みで冒頭だけ読んでSFだと思って買っていて、やっと読んだら団地小説だった。とは言えリアルな下層生活が捻た主人公の視点に更なる俯瞰を加えて描写されていて、その意味ではSF的だったかも。物語全体というより細かなエピソードやそのディテールが面白くて、子供世界の中での上位存在(外から見るとただのヤンキー)と接触する様子などはリアルだし笑えた。2017/11/24
one
2
最低な環境とバカバカしくも憎めないロクでもないヤツら。それを嫌悪しつつ受け入れしまう聡しくもどこか本質を見誤っている主人公。様々なエビソードが盛り込まれており飽きずに読めました。ただ、読了後にタイトルを見るとちょっぴり切ないです。人生は続いていく、ね。2014/05/13
はかせ
0
わけがわからなかった。文学派?2016/08/14
Nina
0
救いようのない閉塞感。 2014/01/17