内容説明
スランプに陥った官能作家の楢崎洋輔は、銀座のクラブのママだった高梨涼代が経営する避暑地のプチホテルを訪れる。顔なじみの若い従業員・宇田聡美との、小説を模した行為から始まった戯れも捨てがたい魅力だったが、楢崎の恋情を一番激しく揺さぶったのは、近くの高級別荘に住む謎の貴婦人・貴和子だった。書き下ろし長編回春エロス。
著者等紹介
霧原一輝[キリハラカズキ]
1953年愛知県生まれ。早稲田大学文学部卒業。関東の地方都市に住み、エロスを追求しながらさまざまな文筆業を続ける。大人の紳士が堪能できる上質の官能小説を目指している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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古本虫がさまよう
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高級別荘に住む謎の貴婦人は、古稀・金持老人の愛人という設定。老齢故に、当然のことながら、下半身の勃起力が低下してしまって、なるようにならないというディレンマを抱えている。そこで、老人の欲情力を高め補うために、主人公が抜擢・起用されることになるのだが……。そのあたりには、さほどのサスペンスがあるわけではなく、葛藤もとくになく、ありふれたストーリー展開となっている。それもあって、さほどの読後感も残らない。「おもいでの夏の避暑地」というタイトルなら少しときめいたかもしれないのだが……。2019/04/12