中等部超能力戦争

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  • サイズ B6判/ページ数 293p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784575235807
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

小清水さんにちょっとでも意地悪をすると、急に気分が悪くなったり、突然へんな物音がしたり。「なにかおかしな力がある」と噂されている小清水さんは、三つ編みの優等生少女。はるかはそのわがままに振り回される毎日だ。恋に生きたいはるかと、小説家志望の小清水さん。ぎくしゃくした関係はしだいにひびわれて…。今、静かに二人の「戦争」がはじまった。

著者等紹介

藤野千夜[フジノチヤ]
1962年福岡県生まれ。千葉大学教育学部卒。95年「午後の時間割」で第14回海燕新人文学賞、98年『おしゃべり怪談』で第20回野間文芸新人賞、99年『夏の約束』で第122回芥川賞を受賞。繊細な文体によって描かれる作品は、さりげない会話や優しいユーモアで人間の愛おしさやせつなさを浮かびあがらせる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆにこ

33
小清水さん嫌な人~。自分勝手。読んでいてイライラしました。恋人のともき君がずっと主人公の味方でいてくれたので本当に救われました。2014/01/31

TATA

18
藤野さんは二作目。前は男子校、今回は女子校と舞台設定は藤野さんらしいやね。細やかに中高生女子の日常と心情を表現しているものの、超能力という非日常アイテムが必要だったのか、最後まで腹落ちしない。結局学校生活のイライラ感のみ残り、はっきりとした印象のない読後感。うーん、不完全燃焼だなあ。2016/09/03

はじめさん

17
エスカレーター式女子高。中等部からの知り合いの、はるかとしーちゃん。表面的には友達かもしれないが、はるかは心の中では相手をさん付けしている。なぜなら、しーちゃんは超能力者。感情が昂ぶると電灯が消えたり破裂する。中二病は終わらない。彼氏ができたり日常が充実する中で、しーちゃんをうざく感じてゆき、彼女へのいじめも自称超能力少女とか、自業自得でしょと傍観。やがて。。。/ ある意味バトル小説だった。昨日までは仲良くても、粗末な理由で人間関係を「切る」ドライな女子高生のがよっぽど怖いよ。インジビル・ブレード。(H22017/02/02

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

13
超能力があると噂されているしーちゃんと仲の良いはるかは、彼女のわがままに振り回されながらも行動を共にしていましたが・・。いやぁ~良くも悪くもタイトルにしてやられました。タイトルからイメージされるようなSFチックな話がメインというよりも、思春期ならではの不安定な感情を描いた話でした。結局しーちゃんは自分で書いた小説のどの部分をはるかに読ませたかったんだろう。ちょっと疑問が残りました。はるかの彼氏・トモキの存在だけが救いだったかな。★★★★2010/05/18

海月咲

11
「超能力戦争」という言葉に感じた、ハチャメチャでドーンバーンなイメージは、4割正解といったところか。最後の最後を読むと、「戦争」の意味にちょっとだけ納得できる。つい中学の時を思い返してしまった。あの感覚だけは過ごしたあの日々にしかなくて、今思い返した感覚はやっぱり違うんだと実感。誰が悪いとかいけないじゃないんだろう。ただ、ほんのすこし何かが違うだけで、昨日の敵は今日の友のような変化を生む。中学時代、みんながどこか不安定な「超能力」を持っていて、小さく見えない戦争を起こしてるのかもしれない2010/09/16

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