出版社内容情報
これから発達心理学を学ぶ人に子どものこころと発達について学ぶ意味を、心理学者と学生の対話篇で教示。これから発達心理学を学ぼうとする学生や教育者・保育士に向けて、心理学とは何か、子どものこころとその発達について学ぶ意味とは何かを、心理学者と学生の対話篇で教示。
田丸敏高[タマルトシタカ]
著・文・その他
目次
「と」の話―発達心理学とは何か
文学と科学
子どもの心と台風の目
変化と関係
子どもの視点
発達の時期区分
現象と本質
大人の自己中心性
子どもの思考―「のに」と「から」
青年の思考―抽象化と具体化
ことばの威力
社会認識の発達
発達の段階と発達の危機
教育と発達
子どもの発達と人格
著者等紹介
田丸敏高[タマルトシタカ]
1976年に東京大学教育学部を卒業後、同大学院博士課程に進学。1984年に鳥取大学教育学部に専任講師として赴任し、同助教授を経て、1993年より同教授。2011年より新設の福山市立大学教育学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぽっか
4
大学の先生と食いしん坊の学生の対話を通して、子どもから大人への発達について学べる本。エッセイチック。発達とは、「今の大人のようになること」ではないというのがミソだろう。それは「今時の若者は…」という文句に現れているような、大人の自己中心性というものだ。発達は、子どもが様々な能力を身につけながら、社会や状況にあわせて様々な自分を演じ分けられるようになることで、昔の自分を捨て、完璧な人間になるプロセスではない。どのように他者に依存するか、どのように幸せを求めるか、それを見極めていくプロセスとも言えよう。2016/10/21