内容説明
作品解説、美術館ガイド、イラスト年表で楽しく学ぶ超解説書。
目次
第1章 日本美術を体感せよ!デカイ、かわいい、切ない…(岡本太郎―明日の神話;佐藤朝山(玄々)―天女像
東大寺―盧舎那仏坐像 ほか)
第2章 これから来る!注目アーティスト(狩野一信;速水御舟;式部輝忠 ほか)
第3章 お宝を探しに出かけよう!本格派美術館ガイド(東京国立博物館;東京国立近代美術館;出光美術館 ほか)
第4章 一夜漬けでは歯が立たない?日本美術史特別講座
著者等紹介
山下裕二[ヤマシタユウジ]
1958年広島県生まれ。美術史家。明治学院大学文学部芸術学科教授。もともと室町時代の水墨画を専門にしていたが、縄文から現代美術まで、歴史に埋もれてしまった作家の再評価や、価値の定まらない作品の発掘などを行い、世に紹介する活動を続けている。2011年には江戸東京博物館「五百羅漢」展を監修し、知られざる画家・狩野一信を世に出した。2012年には、Bunkamuraザ・ミュージアム(東京)で開催予定の「白隠・禅画に込めたメッセージ」展の監修をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なる
33
まず冒頭で美術館やギャラリーで美術品を鑑賞する時の心がけを語っている。蘊蓄を垂れるおじさん(美術館によくいる)とかの存在はスルーして、とにかくインパクトを楽しもう、自分なりの感覚でオーケー、っていう味わい方を薦めている前提がありつつも、それでも背景に知識があると楽しみ方が深まるよね、ってことでその知識を一夜漬けで身につけておこうというライトなレベルからの情報を教えてくれている本。写真が多めで文章はそんなに多くない(対談形式での美術品紹介も割とやさしい)のでかなり読みやすい。一夜漬けだから忘れちゃうけど。2023/03/13
紅香@新刊購入まで積読消化あと5冊⭐︎
29
最近、美術館に行くと「あっ!またやってしまった」っと思う癖というか行為がある。それは絵よりも真っ先に隣に掲げてあるプレートを見てしまうこと。誰の何の作品か、その絵の説明に目がいってしまう。価値と流行りでがんじがらめになってる。純粋に絵をガブリと味わい、好きだ嫌いだと好き放題に言えたらどんなに心が透くだろう。正解を求めてしまう美術鑑賞ほどつまらないものはない。プレートはいらない。能書きなしでいきなりガブリ!の精神で行きたいと思います。狩野一信の五百羅漢、圧巻!見てみたい。山下先生の絵の見方、やっぱり面白い。2016/02/01
fu
18
先日読んだ中野京子氏と対照的に、こちらは予備知識なしに作品と向き合う鑑賞法。この本では、作品をガブっと丸かじりして食べることを薦めており、「わかる(解説する)」ことを目的としていない。とはいえ、日本美術は中国美術の影響を受けて独自の文化に熟成させたため、中国美術の知識があると日本美術がより楽しめる面もある。縄文時代と漫画はジャパンオリジナル。2015/09/12
クサバナリスト
13
デカイ!等の切り口は、良かった。基礎的な美術史知識があるとより楽しめたと思う。2016/01/03
Te Quitor
10
「アート?」「美術?」「そんなもの知らんわ」という人が楽しめる本。自分は美術部出身のくせに「美術史」というものに欠片も興味が無い。知識も無い。そんな自分がこの本を読んでもっと知識をつけたいと思ってしまったのだからこの本はきっと良書なのだろう。表紙は好みではないが内容は目から鱗の観点であったので購入。2015/11/15