内容説明
美術界が多様に躍動していた、1950年代後半からの30年余にわたり、美術出版社の専属カメラマンとして、美術専門雑誌『みづゑ』『美術手帖』『デザイン』などの取材写真を撮りつづけた酒井啓之。専門誌だからこそ取材・撮影できたアートシーン。中でも美術家たちの仕事場(アトリエ)の様子や制作中の素顔は、一般には見ることのできない貴重なものが多い。そうした写真を中心に222人の美術家たちを紹介。
目次
アトリエのアーティストたち(小磯良平;三岸節子;大沢昌助;難波田龍起;福沢一郎 ほか)
時代の「記録」―『酒井啓之写真集』の刊行をよろこぶ(酒井忠康)
新宿南口のスタジオにはじまる―1950年代の大辻清司と酒井啓之(大日方欣一)
なにげない一齣の中の人生―酒井さんと仕事して(原田光)
掲載者略歴+掲載誌年月号(原田光+三上豊)
著者等紹介
酒井啓之[サカイヨシユキ]
1932東京・小石川に生まれる。1951東京都立文京高校卒業。1954東京写真短期大学写真技術科卒業。在学中から写真家・大辻清司氏と同期の義兄・郷司啓雅氏の紹介で、大辻氏のスタジオに出入りし、アシスタントになり、郷司氏のアシスタントも務める。1956大辻氏の紹介で、株式会社美術出版社に専属カメラマンとして入社。以後、定年まで雑誌『みづゑ』『美術手帖』『デザイン』をはじめ、書籍のための写真を撮影。撮影したものは、美術界の催しから、作家たちのアトリエ、制作風景、作品の複写まで、多岐にわたる。ほかに、資生堂画廊などからも依頼を請けて写真を撮る。1987美術出版社を定年で退社。2007年3月25日肺炎のため死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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