出版社内容情報
パパの仕事で転校ばかりのあたし。でも「転校クラブ」の知恵も借りてポジティヴに飛び込んでいく。新しい学校にも友達にもそして事件にだって。そのせいでちょっと事件が複雑になった気がしないでもないけど解決すれば問題なしだよ!
内容説明
早川理14歳。お父さんの仕事の関係で転校ばかりしている。そんなあたしにとって“転校クラブ”は情報ツールであり愚痴の吐き出し口だったりする。今度の学校は海と遊園地の近くっていうのがポイントだけど、転校早々、別人と間違われてクラスのシカトにあった。―「事件」はもう始まっていたんだ。
著者等紹介
水生大海[ミズキヒロミ]
三重県生まれ。2005年に『叶っては、いけない』が第1回チュンソフト小説大賞(ミステリー/ホラー部門)銅賞受賞。2008年『少女たちの羅針盤』で第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作受賞。2009年に同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nyanco
37
カワイイ表紙とタイトルに騙されるなかれ!序盤、物語はYAの雰囲気で進行。転校ばかりで、自分の居場所が見いだせない子達のサイト「転校クラブ」でのチャットの様子も、イマドキでラノベのノリさえある。水生さんの作品にしては、随分とYAっぽいな…と思って読んでいたのですが、やっぱりそのままでは終わらなかった。理のキャラもなかなか良いし、人魚伝説に絡めた一族の話しも面白い。ただ、それが水生さんのウリだと解っていても、相変わらず後味が悪い。理が嬉々として謎解きをするシーンも中学生にしては名探偵過ぎたかも。続→2012/05/22
ローリー
17
映画化もした『少女たちの羅針盤』の水生大海の新作です。読み始めは現在世間的にも注目を浴びている「いじめ」を扱ったものかとイヤな気分になったのですが、おそらく舞台としている遊園地の元ネタ・志摩スペイン村(パルケエスパーニャ)に何度か行った事があるので、とても想像しやすく途中から読むスピードも加速しました。ただ、表紙から受けるイメージとは非常に異なる結末は、正直そこまで人間の暗黒面を強調しなくてもいいのではないかと思うくらい後味が悪いものでした。それに、そこまでうまく人を操れるかと思うと、疑問も残りました。2012/08/09
あー
16
面白かった。が、最後なんなん!?2024/02/21
紅
14
表紙が素敵だったので読んでみた。エピローグの前までは少々嫌な描写がありつつも、楽しく読めたが、エピローグで世界が逆転。ぞっとした。全てが計算だったかもしれないなんて。特に最後の一行がなんだか怖い。2012/08/31
ベルガモット
13
転校の多い主人公の理の、前向きで真っ直ぐなところは好感が持てました。一筋縄ではいかない展開だろうなと予想はしていましたが、途中からかなりダークな雰囲気に。転校クラブの存在はなるほど、とうなづきましたが、人魚伝説は、いまいち生かされていないような気もしました。2012/05/13