逆さまゲーム

逆さまゲーム

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  • サイズ B6判/ページ数 234p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560043455
  • NDC分類 973
  • Cコード C0097

出版社内容情報

 現代イタリア文学の旗手アントニオ・タブッキが、見事に〈逆さまゲーム〉でありながら、頭脳的なゲームにおわることなく、ふかい人間的な感動をともなう世界をノスタルジックに描く。けだるい日曜の朝、ドリス・デイの「ケ・セラ・セラ」の歌声が、「ヴォラーレ」のメロディーが聞こえてくる。

内容説明

『インド夜想曲』の作者タブッキが、魔術を駆使してオールディーズの世界をノスタルジックに描く。ものうい夏の午後、ドリス・デイの「ケ・セラ・セラ」の歌声が、「ヴォラーレ」のメロディーが聞こえてくる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青蓮

110
「インド夜想曲」ですっかりファンになったタブッキの短編集。11編収録。タブッキは言葉の魔術師だ。手が届きそうで届かないような、たとえその手に掴んでもするっと逃げてしまう影のように、何とも言葉にはし難い不思議な世界を見せてくれる。一番解りやすく、気に入っている作品は「ぼく」が「わたし」へ変化する「カサブランカからの手紙」。謎めいた表題作の「逆さまゲーム」は何度でも読み返したい。2017/10/02

ネロリ

7
はっきりと書かれない「そうではなかったこと」により、苦みや痛みの染みがじわじわと広がって行くのを感じた。ショーとメイクの煌びやかさと“ぼく”の孵化が美しい「カサブランカからの手紙」、たった1人の観客のために開かれた芝居「芝居小屋」、晩餐とビジネスが緊張感とユーモアを持って進行する「空色の楽園」、境界線のあやふやさに、ひやっとさせられる「声たち」などが好き。タブッキは、色彩に対して細やかな表現をするなぁという印象を持った。2011/11/27

salvia

4
エスプリの効いた『逆さまゲーム』。苦笑いをしながら読んだ『空色の楽園』。スノッブな女性をアイロニーたっぷりに描いた後に良心を捨てられなかった夫という捻り。『土曜日の午後』では、父親の関係した事件によって、世間から離れて暮らすようになった母子の毎日が少年の目を通して語られている。うだる暑さのなか、石の上で日向ぼっこをするトカゲを眺めたり、父親に会う母親に女を見たり。訳者あとがきにあるように、「ぐるりと裏返してみせ、…それまで考えてもみなかった日常の裏側に気づかせられ、新しい視点の自由を獲得することになる」。2021/11/08

まろまろ

3
内容が頭に入ってこないのは、 改行が無く主語が不明なので読みにくかったからということにしておこう。 2020/06/23

まるどぅく

0
一回読んだだけではこの本の良さは分からない。始めて読んだのは学生時代だけど今でもたまに読む。読むたびに味わい深くなる名作の数々が詰まった本である。2013/11/15

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