出版社内容情報
カラムシ(苧)栽培と収穫後の苧引き、糸績み、織布までの実際と、奥会津昭和村から沖縄・台湾につながる東アジア苧文化。
菅家博昭[カンケヒロアキ]
著・文・その他
内容説明
麻よりも薄く、肌合いがよく夏に涼しい衣服として、昭和前期まで新潟県などを中心に盛んに生産された上布。その原料がカラムシです。この本では、イラクサ科の多年草であるカラムシの植物としての特徴と分類からはじまり、衣料、紐や縄、編み物、織物、漁網まで様々に利用された歴史に触れ、かつての中心産地であった越後・米沢、最上(現在の南陽市)、奥会津などでの栽培の広がりを追い、カラムシの民俗伝承にも触れています。栽培については、福島県奥会津の昭和村で引き継がれてきた栽培法を中心に、繊維の取り出し方=「カラムシ引き」と細かい指先の作業となる「糸績み」までを詳述。さらにいまも栽培・利用している宮古島市・石垣市・台湾の取り組みも紹介します。
目次
1章 植物としてのカラムシ(カラムシの品種;国内での栽培研究)
2章 カラムシ利用の歴史(植物繊維の利用;植物繊維の利用―編みと織り ほか)
3章 カラムシを栽培する(カラムシを栽培する(福島県昭和村の場合)
カラムシ栽培農家の四季 ほか)
4章 カラムシの繊維から糸をつくる(写真図解 糸づくり(糸績み)
糸づくりを学びたい人のために―ワークショップ)
著者等紹介
菅家博昭[カンケヒロアキ]
1959年福島県生まれ。福島県大沼郡昭和村にて農業自営。葉タバコ栽培を経て、現在はからむし栽培とかすみ草栽培。会津学研究会代表、昭和村文化財保護審議会委員長。日本フローラルマーケティング協会(JFMA)理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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