出版社内容情報
田んぼの生き物を復活させ、安心安全米の生産と地域自然環境の保全を目指す各地の実践例と課題。
内容説明
田んぼは、イネだけでなく、実にさまざまな生きものを育むビオトープです。田んぼは、栄養に富んだ水が浅く溜められた、生きものにとって快適な生殖、増殖、餌場環境だからです。永年、農家の手によって維持されてきましたが、圃場整備や稲作の早期化、農薬の使用、耕作放棄などで生きものが生息できなくなり、絶滅を危惧されているものも多くなりました。本書では、地域一丸となってコウノトリの野生化を目指す豊岡市や、荒廃した谷戸田にカエル、トンボ、ホタル、ドジョウなどを復活させた市民グループの例など、無農薬・減農薬で安心安全米を生産し、快適な地域自然環境の復元目指す、全国各地の実践事例を紹介しました。
目次
第1部 豊かな生きものを育む田んぼビオトープ入門(多様な生きものや人を育む田んぼビオトープ;市民主体の手作り田んぼビオトープ;地域的田んぼビオトープ;田んぼビオトープの生きもの調査法)
第2部 田んぼビオトープづくり(市民主体に伝統的な稲作でつくった田んぼビオトープ―NPO法人「日本自然学習実践センター里やま学校」の実践;コウノトリの野生化を目指した地域的田んぼビオトープ―兵庫県豊岡市の実践;メダカのすむ田んぼビオトープ;ホタルを育む田んぼビオトープ―国営越後丘陵公園ボランティア「里山づくりの会」の実践 ほか)
著者等紹介
養父志乃夫[ヤブシノブ]
1957年、大阪市生まれ。1986年、大阪府立大学大学院博士課程修了。農学博士。東京農業大学短期大学部助手、鹿児島大学農学部助教授を経て、和歌山大学システム工学部環境システム学科、大学院システム工学研究科博士課程教授(自然生態環境工学)
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