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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
saga
28
『カレチ』でお気に入りとなった作者。カバーの、山手線内回り運転台から見た、外回り電車とすれ違う絵が良い。昭和30年代は高度経済成長の成果が現れ、人々の生活が劇的に変わっていく時期だ。戦争を知らない世代の輝美は、山手線運転士の兄を持つ女子高生。彼女の目線で描かれた鉄道に絡めた29話の中に、戦争を生き抜いた人々との交流もあり、良くも悪くも戦後を身近に感じられる時代だったのだろう。2020/01/02
akihiko810/アカウント移行中
23
昭和三十年代、山手線全29駅にまつわる、全29話の物語。7/10点 鉄道マンガの第一人者の著者が描く、山手線全駅の物語。昭和ノスタルジーと、現代に続く東京の街並みが描かれていて楽しい。鉄道うんちくもあり、鉄道マンガの入門といったところ2021/09/13
ジロリン
17
時代背景は昭和三十年代。山手線の各駅を舞台に作者お得意の鉄道トリビアを絡めながら、ハートウォーミングだったりセンチメンタルだったりの、何気ない日常(の中から生まれる〝事件〝)のエピソードを連ねた短編集。これは作者ならではwのタッチがあってこそ!のマンガだなぁ。いやぁ、癒されます…うめざわしゅんの「えれほん」なんて毒気の強烈なマンガを読んだ後だけに^_^2018/09/16
有海2000
4
山手線にまつわる雑学を人情話に落とし込んだ作品集。どの登場人物も行きずりの赤の他人でしかない主人公(女子高生)相手に、聞かれもしないのに重い身の上話を一方的に懇々と語り始めることでドラマが展開される。昭和30年代の日本ではそんなコミュニケーションが当たり前だったのかもしれないが、(自分も含めて)ほとんどの読者はそんな時代を知らないわけで、そんな違和感のある「起」でワンパターンに始まる物語にどれだけリアリティを感じられるか多少疑問はある。もうちょっと出会いの演出・構成に工夫があっても良いのではないかと思う。2018/09/07
Susumu Kobayashi
3
弟が貸してくれた本。作者池田邦彦はペーソスあふれるマンガを得意とし、鉄道を扱った作品が多い。時は昭和30年代、山野照美は都立校に通う高校3年生で17歳。物語はこの照美を軸にして展開する。各編8ページ程度の作品で、全29話収録。山手線が最初、赤羽~品川間を走っていたなんて初めて知った。山手線から切り離された池袋~赤羽間が赤羽線になったということか。もはやその赤羽線の名前も消えて、埼京線の一部になってしまった。2020/09/30