日経ビジネス人文庫
上方芸人自分史秘録

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  • サイズ 文庫判/ページ数 407p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784532195922
  • NDC分類 779.028
  • Cコード C0123

内容説明

藤山寛美、エンタツ・アチャコ、ミヤコ蝶々、横山やすし―舞台で華々しいフィクションの世界を繰り広げた寄席芸人や喜劇役者たちの生涯はおもろくて、そして切なくて…本人の著作や談話、秘蔵資料でたどる素顔の生きざま。

目次

六代目笑福亭松鶴―松鶴は六代目が最高やった 「うちのおやっさん」伝説うらおもて。
岡八郎―奥目の八ちゃん、ドタバタ人生の陰と陽。
木川かえる―漫画で描いた、ユーモアと人生と。
曾我廼家五郎―笑わせて泣かせる 上方喜劇の創始者。
横山エンタツ―しゃべくり漫才のパイオニア。
四代目桂米団治―不肖の弟子の詫び状。
ミヤコ蝶々―おもろうて、やがて哀しき80年。
梅中軒鴬童―浪曲とともに、流れ雲のごとく。
初代桂小春団治―落語家のち舞踊家。
曾我廼家五郎八―楽しいてしゃあない、ごくどう人生。〔ほか〕

著者等紹介

古川綾子[フルカワアヤコ]
大阪府立上方演芸資料館(ワッハ上方)学芸員。近畿大学文芸学部非常勤講師。1973年生まれ。97年、立命館大学大学院修士課程修了(日本文学)。2006年、大阪大学大学院博士課程単位取得退学。01年、大阪府立上方演芸資料館学芸員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ホークス

32
23人(組)の亡き師匠を自伝を元に解説。明治に隆盛した大阪仁輪加の一輪亭花咲は昭和50年代まで現役。残念ながら記憶にはない。岡八郎は新喜劇座長の重圧でアル中になっていたと本書で知った。笑福亭松鶴といえば鶴光や鶴瓶の師匠。度外れた放蕩を経て、晩年は正体不明の可笑しさを漂わせていた。横山やすしは病的な負けず嫌い。西川きよしと組んで売れている漫才師を徹底的に研究した。砂川捨丸は卑しいとされていた万歳に新風を吹き込み、大劇場でトリを取る。鼓を持った姿を微かに覚えている。貴重な写真も多く、賑やかで哀愁漂う芸能史。2019/09/14

浅香山三郎

11
著者が、上方芸人の自伝を読み解きながら、上方芸能のかつての奥深い魅力を紹介する。5代目・6代目の松鶴、曽我廼家五郎、渋谷天外、藤山寛美、或いは横山やすしなど、メジャー芸人(といふのは人によつて違ふだらうが)の他にも、今の人間にとつては、知る人ぞ知る芸人も取り上げる目配りのよさがいい。依拠してゐる自伝が殆ど入手できないので、かういふ本はありがたい。2018/06/20

ぐうぐう

10
伝説の上方芸人達を、彼ら彼女らの自伝を紐解き、その人生を紹介する『上方芸人自分史秘録』。著者がまえがきで書いているように、芸人がブログやツイッターといったツールで簡単に言葉を綴ることのできる現代とは違い、昔は舞台やTV以外で芸人が言葉を発する機会は極端に少なかった。ゆえに、彼ら彼女らが自伝に込める想いは、相当強かったはずなのだ。事実、ここに紹介されている芸人達の自伝は、とても魅力的で、その言葉は味わい深い。そのほとんどが現在入手困難なのは残念なことだけれど、だからこそ本書が書かれた意味は大きい。(つづく)2011/10/28

sayzk

7
上方芸人24人の伝記。本人の著書(聞き書き含む)が出版されている人ばかり。これだけ総て読破する事は、まず並みの人間には出来そうもないから、たいへん有意義な本。昔は、今では考えられないくらいに演芸場があったんですねえ。2019/04/22

qoop

4
往年の寄席芸人、喜劇役者たちの自伝、聞き書きなどの資料をコンパクトにまとめた各人の伝記。つまみ食い的な性格であることは否めないが、本書を読んで興味を惹かれたら一次資料に当たれば良い訳で。入手難な本もあるため、むしろありがたい。一輪亭花咲、浪花千栄子、広沢瓢衛門などなど、もっと知りたい方々多数。2011/08/23

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