内容説明
将軍をわずか二年で秀忠に譲位。駿府に隠居し大御所と呼ばれた家康だが、側近に怪僧、学術顧問、豪商など異能集団を重用。謀略の限りを尽くし磐石の幕藩体制へ執念を燃やす。妖怪家康の真の恐ろしさを描いた書き下ろし小説。
著者等紹介
童門冬二[ドウモンフユジ]
作家。1927年生まれ。東京都庁に勤め、広報室長、企画調整局長、政策室長などを歴任して退職、作家活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ともくん
50
徳川家康は、どのようにして天下泰平の礎を築いたのか。 そして、二代目将軍秀忠を、どのようにして陰から支えたのか。 目新しいものは無いが、非常に丁寧に解説してくれている。 まるで、徳川家という会社を舞台にしたビジネス書のようだ。2021/06/29
佐藤春海
1
家康さんの素直に出せない秀忠さんへの愛情、ラブレターが1冊の本になったと書いたら言い過ぎだろうか。 それだけ秀忠さんを愛しているのだと言う本多正信さんが述べた一言がこの本の本質をたった一言で言っているような気がする。だから、大坂冬・夏の陣なんて起こして豊臣家を滅ぼした。言いがかりもいいところだし、お陰で400年経っても家康さんは悪く言われている。が、少しでも秀忠さんが安心して幕府政治に取り組めるようにするために自分は汚れ役に徹すると決めて行動し続けたのは事実だ。死の間際のエピソードを思い出すと余計に。2022/09/13
ura2wa
1
肩書がなくなったからこそ、できるものもある。2012/03/19
はじこう
1
ちょっと変わった時代小説。ビジネス書とか企業家列伝風で。時代背景説明はともかくもほとんどが家康周辺の心理描写で終始している。良いとか悪いではなく、とにかくそういう作品なのだろう。2011/04/19