内容説明
謎に満ちた不思議な童話。作者の孤独な生涯をたどりながら、この物語に隠された「心でしか見えない」世界を解き明かす胸躍る傑作。子供の頃の無邪気な好奇心と、夢を追い求める情熱さえあれば、すべての謎が解き明かされ、『星の王子さま』という作品の、本当の輝きが、あなたの目にも見えてくる。サン=テグジュペリの奥深い哲学に触れるためのガイドブック。
目次
第1章 かんじんなことは目には見えない
第2章 星の王子さまはどこから来たか
第3章 サン=テグジュペリはどこから来たか
第4章 花はどこから来たか
第5章 砂漠の中のイリュージョン
第6章 ぼくはぼくのバラに責任がある
第7章 星の王子さまの哲学とは何か
終章 本を閉じたあとに何かが残る
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう
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著者のいうようにこの本は子供の向けのものではなく、むしろ大人が読んでこそ価値のあるものだと思った。20世紀には聖書やマルクスよりも読まれていたとは驚き。著者の私訳と元の訳の違いに新しい視点があった。「きみのバラをそれほとまで大切にしているものは、バラのためにきみが失った時間なんだ」…当たり前かもしれないが、何かに時間を費やすということは、他に何かをするための時間を失うことでもある。2017/11/12
Chisa
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星の王子さまの恋愛論という狭い定義ではなく、愛情論。作者のサン=テグジュペリの理想が描かれているということ。2016/04/25
香耶
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確か読んだのはこの本だったはず。2014/08/20
Hiro
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星の王子さまは確かその冒頭のウワバミのエピソードが高校の国語の教科書に載っていて読まされた記憶がある。以来敬して遠ざけてきたがある時一斉に様々な訳者の新訳が出てかなり話題になった時池澤夏樹訳で読んだ。があまり感心しなかった、というかやはりよく分からなかった。何が面白いのだろうと思った。それが本書の著者の別の本でその素晴らしさが言及されているのを読み、改めて本書を手に取った。当の星の王子さまはこれから三田訳を読もうと思うが著者の思い入れの程はよく感じられたし以前のようなことにならないと期待している。2018/12/27