出版社内容情報
《内容》 免疫を学ぶための最高の入門書◆難解な免疫学を,図表を多用してわかりやすく解説.◆臨床との結びつきに留意し,検査,診療法,病態の理解に必要な免疫学の知識を盛り込んだ.◆各章の冒頭に要約を掲げ,知識の整理を図った.序 本書を世に出してから10年になった.免疫学の進歩の速さを考え,2年ごとに改訂を加えるという方針を守ってきたので今回5回目の改訂版となった次第である.医学生,臨床医を主な読者の対象と考えているので,初めて免疫学を学ばれる方でも難解にならないよう図表を多くし,文章もなるべく噛みくだいた表現にした.一方において最先端を行く学問の面白さを伝えたい,最新の情報を提供したいという気持も強い.入門書でありながら詳細な部分,最新の知見も紹介したいという,ある意味で矛盾する点を解消するため,前回から後者の部分をadvanced knowledgeとして囲み記事的に扱うこととした.初学の方で浅く学ばれたい方はその部分をとばして読んで下さればよいと思う.特に興味を感じたらそこを熟読して頂きたい.今回は前版の10に加え15追加した.かなり詳しいことを知りたいと望まれる方への要望にも充分応えられるようになったと思う.それに伴い図表も新しいものを16追加した.本が少しずつ厚くなってしまうが,そうした意図があるので御了解頂きたい. 2年ごとに新しい改訂版を出しているにもかかわらず,それぞれが多くの方に御愛読頂いている.筆者の努力がむくわれた気がして感謝している次第である.本版も読んでよかったという評価がえられるよう祈っている. 1999年2月著 者 《目次》 目 次1 免疫とは―免疫系概説― 1.免疫系の生体における役割 1 2.どうやって“非自己”を識別するか 2 3.無数に近い種類の抗原レセプターを どうやって用意するのか 5 4.“非自己”の認識から“非自己”の排除へ 5 5.反応の増幅と制御 7 6.リンパ球にはいくつかの異った性質のグループがある 8 7.原始的な“非自己”の認識と排除の機構 10 8. “非自己”の排除には“自己”の犠牲も伴う ――アレルギーとの関係 11 9.免疫と臨床 11 2 抗体についての基礎知識 ■要 点… 13 1.抗体とはどのようなものか 16 2.抗原とはどのようなものか 18 3.抗体の分子構造 20 4.免疫グロブリン 23 5.免疫グロブリン各クラスの特性 28 6.血清免疫グロブリン値と疾患 36 3 抗体のもたらす反応とそれを利用した検査 ■要 点… 38 1.凝集反応 42 2.赤血球凝集反応 43 3.菌凝集反応 45 4.受身凝集反応 45 5.沈降反応 46 6.ゲル内沈降反応 47 7.補体結合反応 49 8.免疫溶菌反応 50 9.細胞傷害試験 51 10.免疫粘着反応 52 11.中和試験 52 12.標識抗体法 54 13.ラジオ イムノアッセイ (RIA) 56 14.エンザイム イムノアッセイ (EIA) 59 15.ウエスタン ブロット法 60 16.免疫画像診断 62 4 抗体を利用した疾患の予防と治療 ■要 点… 63 1.抗体をどのようにして入手するか 65 2.ウイルス感染症の発症予防 67 3.細菌感染症の治療 68 4.無,低ガンマグロブリン血症の感染予防 69 5.血液型不適合妊娠における感作の予防 70 6.癌の治療 71 7.血小板減少性紫斑病の治療 71 8.自己免疫病,免疫複合体病の治療 72 9.川崎病の治療 73 10.免疫抑制療法 73 5 リンパ球の働き ■要 点… 74 1.体液性免疫と細胞性免疫 77 2.T細胞の発生 78 3.T細胞の機能 78 4.T細胞の抗原認識とT細胞サブセット 88 5.B細胞の発生と機能 90 6.K細胞 90 7.NK 細胞 91 8.LAK 細胞 96 9.リンパ組織 97 6 細胞表面機能分子―接着分子など― ■要 点… 103 1.細胞表面分子の CD 表示 104 2.接着分子の種類 110 3.表面機能分子の役割 114 7 B細胞の分化と機能発現 ■要 点… 118 1.免疫グロブリン遺伝子の再編成 120 2.免疫グロブリンのクラススイッチ 125 3.B細胞系の分化過程 129 4.B細胞の由来 132 5.B細胞の活性化 133 6.B細胞の分化へのT細胞の関与 136 7.抗体産生 140 8 T細胞の分化と機能発現 ■要 点… 144 1.T細胞レセプター 147 2.T細胞の抗原認識 150 3.T細胞の活性化 153 4.抗原の処理と提示 160 5.T細胞の分化過程 165 6.T細胞の分化と胸腺 169 7.T細胞の動態 175 9 リンパ球の検査 ■要 点… 178 1.リンパ球系の状態の把握 181 2.リンパ球亜群の測定 181 3.T細胞サブセット 184 4.T細胞のクロナリティ 185 5.リンパ球の機能検査 186 6.特定抗原に対するリンパ球の感作の有無の測定 192 10 補体とその働き ■要 点… 193 1.補体とは 195 2.活性化補体の作用 196 3.補体の活性化 199 4.活性化補体の不活化 203 5.補体レセプター 205 6.補体の産生と消費 206 11 サイトカインとその働き ■要 点… 209 1.インターロイキン 213 2.細胞傷害性サイトカイン 229 3.インターフェロン (IFN) 232 4.その他のリンホカイン 233 5.TGF-β ・その他の細胞増殖因子 234 6.白血球遊走にかかわるサイトカイン(ケモカイン) 235 7.造血に関与するサイトカイン 237 8.サイトカインのレセプター 239 9.サイトカインの治療への応用 240 12 食細胞―好中球とマクロファージ ■要 点… 241 1.好中球の貪食作用 244 2.好中球の殺菌物質 247 3.好中球による組織傷害 249 4.マクロファージとは 250 5.マクロファージの活性化 252 6.マクロファージの多様な機能 253 13 感染防御免疫機構 ■要 点… 257 1.局所免疫 261 2.ウイルスの排除 262 3.ウイルスの拡散の阻止 267 4.ウイルス感染の予防 269 5.化膿菌の防御 271 6.細胞内寄生性細菌,真菌の防御 274 7.寄生虫の防御 280 8.感染症診断のための免疫学的検査 281 14 免疫不全 ■要 点… 285 1.免疫不全とは 289 2.免疫不全と感染 289 3.免疫不全症の成因 293 4.原発性免疫不全症の主な病型 295 5.免疫不全症の治療 301 6.免疫不全症の検査 302 7.好中球異常症 305 8.好中球機能検査 308 9.好中球異常の治療 310 10.補体欠損症 310 11.続発性免疫不全症 311 15 免疫応答の制御および免疫トレランス ■要 点… 317 1.抗イジオタイプ抗体 319 2.サプレッサーT細胞 322 3.Fc レセプターを介する免疫抑制 326 4.免疫グロブリンのクラス特異的サプレッサーT細胞 327 5.サイトカインによる抑制 328 6.細胞死や抑制シグナルによる抑制 329 7.免疫トレランス 331 16 アレルギー ■要 点… 339 1.I型アレルギー 344 2.I型アレルギーの検査と治療 353 3.II型アレルギー 354 4.III型アレルギー 360 5.免疫複合体の測定 364 6.IV型アレルギー 366 17 自己免疫現象と自己免疫病 ■要 点… 369 1.自己免疫 372 2.自己免疫の成因 373 3.臓器特異的自己免疫病 381 4.抗核抗体 386 5.全身性自己免疫病 388 6.自己免疫病の治療 392 18 輸血と臓器移植 ■要 点… 395 1.血液型 402 2.輸血反応 411 3.血液型不適合妊娠 411 4.組織適合抗原 412 5.HLA 抗原の決定法(タイピング) 417 6.拒絶反応の機序 420 7.移植細胞対宿主反応 423 8.移植拒絶反応の抑制 424 9.各臓器の移植 426 10.免疫応答遺伝子と組織適合抗原 430 11.HLA 抗原と病気 431 12.血液型,組織適合抗原以外の同種抗原 434 19 腫瘍と免疫 ■要 点… 436 1.腫瘍に対する免疫は存在するか 438 2.腫瘍関連抗原 439 3.抗腫瘍免疫のメカニズム 441 4.抗腫瘍免疫が回避されてしまう機序 445 5.抗腫瘍免疫の証明法 448 6.腫瘍の免疫療法 449 20 生殖と免疫 ■要 点… 454 1.胎児の免疫学的拒絶(流産)の阻止機構 456 2.原発性習慣性流産 460 3.妊娠中毒症 461 4.胞状奇胎 461 5.抗精子抗体と不妊 461 6.抗卵透明帯抗体と不妊 462 7.自己免疫性卵巣炎,精巣炎と不妊 463 8.母親からの抗体による児の疾患 463 9.妊婦の免疫機能 465 21 免疫系の発達と老化 ■要 点… 466 1.免疫系の系統発生 468 2.ヒトにおける免疫系の個体発生 470 3.免疫系の老化 477 附 免疫学に応用されている分子生物学的手法 I.特定の DNA を増幅する方法 : ポリメラーゼ連鎖反応 481 II.特定の DNA の検出と異常の解析 481 III.遺伝子異常の解析法 483 IV.DNA 塩基配列の決定法(シクエンシング) ―dideoxy 法― 484 V.特定の mRNA の検出法 485 VI.特定の mRNA を増幅する方法 : 逆転写 PCR 法 486 VII.転写因子と DNA の結合の検出法 487 VIII.DNA シスエレメント/転写因子の活性解析 488 IX.特定の遺伝子の発現を抑える方法 489 X.細胞への遺伝子導入法 490 XI.遺伝子 (cDNA) のクローニング 493 XII.遺伝子ターゲッティング/遺伝子ノックアウト 496 XIII.遺伝子導入マウス(トランスゲニックマウス) 497 和文索引 499欧文索引 507
目次
免疫とは―免疫系概説
抗体についての基礎知識
抗体のもたらす反応とそれを利用した検査
抗体を利用した疾患の予防と治療
リンパ球の働き
細胞表面機能分子―接着分子など
B細胞の分化と機能発現
T細胞の分化と機能発現
リンパ球の検査
補体とその働き〔ほか〕



