創元推理文庫
春待ちの姫君たち

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  • サイズ 文庫判/ページ数 247p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784488435110
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

ある出来事で親友・春来との友情を引き裂かれ、心を閉ざす赤音。しかし彼女には秘密があり……。少女たちの愛憎と友情が迎える、驚愕の結末とは。繊細な筆致で描く傑作ミステリ。

内容説明

中学二年生の春、友人・春来から「唯一、彼女の名前を呼べる権利」をプレゼントされた赤音。その特別な権利によって友情を深めた二人だが、学校の中心的存在・舞によって仲を引き裂かれてしまう。以来、孤独な日々を送るように見えた赤音だが、彼女には秘密があった…。少女たちの愛憎と友情が行き着いた、驚愕の結末とは?思春期の痛みと成長を繊細な筆致で描いた傑作ミステリ。

著者等紹介

友桐夏[トモギリナツ]
1976年滋賀県生まれ。2005年、『白い花の舞い散る時間』でロマン大賞に佳作入選し、デビュー。07年までにデビュー作を含め4冊を発表し、12年に初の一般文芸作『星を撃ち落とす』を刊行する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

69
果たしてミステリ? と思ったほど、既存の作品とは味わいが異なった長編。殺人も密室も盗難もない。では一体何が謎なのか。ネタバレ防止のために、「それは思春期である」と、ぼかしておきます。「それは青春である」と書くよりは、ややマシかもしれません。カバーイラストに影響されたか、まるで光を感じず、黄昏か夜のような作品世界に閉じ込められたかのような感じ。これが作者の狙いならば、特筆すべき文体でしょう。2018/03/06

hydrangea

30
元出はコバルト文庫ということで、創元から出なかったら恐らく一生出会うことの無い作品だったかもしれませんw 少女小説ってこんな感じなんですかね?謎云々というより、人物造形や舞台設定を愉しむということであれば、雰囲気は結構好きかもしれません。文章は私の好きな静謐感が高いので、他の作品も読んでみようかしらん。2015/03/31

マッちゃま

24
なるほどねえ〜でした。ある程度ミステリを読み慣れた方ならば隠された謎も早い段階で気付かれるかと思います。僕も「ああ〜コレか?」でしたが、それでも全てが解き明かせた訳じゃなく凝った仕掛けではありました。コバルト文庫版を改稿しスッキリ読みやすくなってるとの事。ストーリー的にも、そちらを愛読されている方向けでもあるかと感じました。思春期の少女のみ許される閉鎖された世界の中、彼女たちの中でだけ起き、彼女たちの中だけでしか解決出来ないと感じる物語。2018/05/13

しろ

20
☆7 女の子の友情を描く、痛くて辛くて少し官能的な青春小説。やっぱり著者の描く女子の友情が好きだ。最後は爽やかに成長が描かれていたと思うけど、思春期の痛さとかは固有のものだった。美しくも人当たりは良くない少女、絵にかいたような優等生、弱気な少女。唯一の名前を呼ぶ権利やいるはずのない少女などが絡み、なかなか緊迫した雰囲気が続くのがたまらない。ただ正直、もっとダークだったり意外な結末が待っていると期待したけど、そこらへんは直ぐに正道に落ちたかな。2014/04/07

coco夏ko10角

18
ミステリ部分に期待して読み始めてしまったのでちょっと残念。思春期女子特有の距離感溢れる少女小説として読めばよかったのか。2014/08/21

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