いろんな気持ちが本当の気持ち

いろんな気持ちが本当の気持ち

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480814739
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

「サインしていただけますか…好きな言葉を書いて下さい」えっ。思わずみつめ返した。「本当にいいんですね。好きな言葉を書いて」うなずくので、僕は大きく二文字「増刷」と書いた。書いてみると思った以上に間抜けで、小さく「したい」と書き添えたらもっと間抜けになった。―セカイとジブンが愛おしくなるエッセイ集。幻のミステリー作品も収録。

目次

1 じたばたと考える(ポンポン板井;褒め負ける ほか)
2 物書きなのである(何も主張ない髭だが急に固執、芥川賞発表前;Tの家系図 ほか)
3 好きな作家はたくさんいる(高野文子の男と女;黒田硫黄の擬音と女 ほか)
4 記憶する、思い出す(二十歳の年末;京都でなくても ほか)
5 そして日々をおくる(南から北へ;父の家のバカな犬 ほか)

著者等紹介

長嶋有[ナガシマユウ]
1972年生まれ。2001年、「サイドカーに犬」で第九二回文学界新人賞、02年、「猛スピードで母は」で第一二六回芥川賞を受賞した。コラムニスト・ブルボン小林、俳人・長嶋肩甲としても活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りつこ

18
タイトルが秀逸。確かにいろんな気持ちが書かれていて本当の気持ちなんだろうなと納得する。穂村弘を評した言葉が本当に的を得ていて、私も同じようなスピリットで生きていて、だから面白く思ったり「あるある!」って共感するのだな、と思った。自信なさげで案外確信を持っていてでもきほんてきには弱気なのがいい。2013/02/19

MIHOLO

17
若林さんの本に出てきた人だ!と思ってパラパラと読んでみた。小説は未読。なんだろ、年代が近いせいか共感する部分もあったし、全くわからないとこもあり、それは私の読解力の無さなんだけど。でも、面白い文章なのに何故だかしんみりしてくるんだよね。「気持ちは多様なのに態度は一種類しか選べなかったりする。マーブル模様のように多様に入り混じる気持ちをすべて一時に表せるなんてそんな器用な人はいない」のこの文章が題名に集約されたんじゃないの?それ私見つけられたの?って悦に入ったりした。(笑)2018/07/27

ふじ

13
面白かった!ニヤニヤしながら、なんだかこういう言葉を、考えを共有できることを幸せだなぁと思った。好きです。タイトルも素晴らしい。2015/01/03

わっぱっぱ

12
初読作家さん。言葉を捉える感覚がいやに面白いな、と思ったら、著者紹介に俳人でもあると書かれていて納得。気負わず読めて、温もりがあって、かつ処処にパンチも効いたエッセイ。 言われてみれば、混じり気のない気持ちというのは中々ないもので、例えば一口に“好き”といってもその時々人それぞれに様々な成分を含んでいたりする。そういう機微をすくい取る感覚を、もっと磨いていけたらなと思う。 2016/05/11

おさむ

8
笑えます。長島さんとは2才違いですが、笑いのツボが近いです。いつまでたっても、男は小学5年生(中学2年だとみうらじゅん)という趣のエッセイ集。ブルボン小林でなくてもこんなのも書くんですね。2013/12/01

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