内容説明
働きながら小説を書き映画少女だった青春彷徨時代の記憶、自作について、また老年について、新聞投稿に探る現代ニンゲンの諸相など、年とともにいっそう洞察力の深まりをみせるお聖さん久々の愉しい雑談。
目次
風雅一代（古い写真；昔の物売り；ミステリーと文学賞；「例の」小説 ほか）
青春自叙伝（巻ずしと豚まん；何となく出来てしまった…）
かるく一杯（幸福について；私、これが好き；エゴと言葉；「殿方」についていきます ほか）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つんこ
1
やはり田辺聖子さんの文章は素敵。ちょっとした心のひっかかりも、それを解き明かしていく言葉も。優しい文体のなかにハッとする文章がそれだけ急にたちあがってくることがある。 『恋愛小説は方言でこそ、書かれるべきである。（中略） 地方色に徹してそれを描き切ったとき、恋愛小説は普遍的文学性を獲得する。』 多分。きっと。そのとおり。 2015/02/28
