出版社内容情報
いまだ謎に包まれている「百人一首」にまつわるさまざまな関心事項を、わかりやすく正確に記した入門書。平安の名歌集の秘密に迫る。カラー口絵16頁。
内容説明
百人一首といえば正月かるたの定番だが、その成立の経緯や歌の選択基準・解釈については、藤原定家がかかわったという事実以外は多くが謎に包まれている。本書は、研究者の立場から「百人一首」にまつわるさまざまな関心事項を一般読者向けにやさしく、しかし正確に記した入門書。成立から千年を経て今なお人気の高い歌集の秘密に迫る。著者所蔵の稀少な史料を巻頭カラー口絵で紹介。
目次
第1部 「百人一首」とは何か(百人一首はいつどのように成立したか;『百人秀歌』の出現;「小倉色紙」の真贋;撰者・藤原定家の生涯;「小倉」百人一首という書名;定家の息子、為家の役割;百人一首に盛られた主題とは;撰ばれた歌人、撰ばれた歌への疑問;定家の意図的誤読;百人一首の中の本歌取り)
第2部 百人一首のひろがり(連歌師・宗祗の存在感;歌仙絵の謎;歌かるたの誕生;百人一首かるたの一人勝ち;持統天皇は“看板娘”;“穴無し小町”伝説;崇徳院の畳の謎;式子内親王への愛執;百人一首にみる『源氏物語』;浮世絵になった百人一首)
第3部 現代に生きる百人一首(競技かるた一〇〇周年;“異種百人一首”について;翻訳された百人一首;近代文学と百人一首;宝塚少女歌劇団の百人一首名;百人一首はおいしい;猫の戻るまじない歌;「小倉山荘」と「時雨亭」;百人一首の歌碑建立)
著者等紹介
吉海直人[ヨシカイナオト]
1953年、長崎県生まれ。國學院大學大学院修了。博士(文学)。現在、同志社女子大学表象文化学部日本語日本文学科教授。専門は平安時代の物語文学および和歌文学。長年百人一首の総合研究を続ける中で、「異本百人一首」の発見をはじめ、かるたや浮世絵などの関連資料を数多く発掘・紹介している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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