ちくま文庫
芝居の神様―島田正吾・新国劇一代

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  • サイズ 文庫判/ページ数 443p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480428226
  • NDC分類 775.1
  • Cコード C0174

出版社内容情報

緒形{拳}が慕い、勝新太郎が敬愛した名優中の名優、島田正吾。九十六歳で亡くなるまで舞台に立ち続けたその生涯を描き尽くす。

内容説明

戦前から戦後にかけて大衆娯楽の殿堂であった新国劇の看板役者であり、勝新太郎、六世歌右衛門、十八代勘三郎ら映画・歌舞伎の名優たちが認め、敬愛した名優の中の名優、島田正吾。九十六歳まで舞台に立ち続け、伝説のひとり芝居「白野弁十郎」を演じ続けたその生涯を、師匠澤田正二郎、盟友辰巳柳太郎、後輩緒形拳、座付き作者池波正太郎らとの逸話、名台詞と共に辿る。

目次

白野弁十郎
国定忠治
沓掛時次郎
関の弥太っぺ
瞼の母
一本刀土俵入
人生劇場・青春篇
王将・前篇
殺陣師段平
遠い一つの道
太閤記
同期の桜
風林火山
王将・後篇
人生劇場・残侠編
荒川の佐吉
白野弁十郎・尼寺の場

著者等紹介

吉川潮[ヨシカワウシオ]
1948年、茨城県生まれ。立教大学経済学部卒。作家。演芸評論家。落語立川流顧問。1996年、『江戸前の男―春風亭柳朝一代記』(新潮社)で新田次郎文学賞受賞。2005年、『流行歌西條八十物語』(新潮社、ちくま文庫)で大衆文学研究賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

高橋 (犬塚)裕道

10
星4。いい本だなあ〜。昭和54年、新橋演舞場の「澤田正二郎五十年祭」の舞台を私は観ている。だから島田正吾の演技を観ているはずなのだが私の記憶には緒形拳と辰巳柳太郎が微かに残っているだけだ。42年前の事なので若気の至りだろう、私は久々に新国劇に出るという緒形拳と国定忠治の辰巳しか見ようとしていなかったのだろう。誠に勿体ない。この本は演劇好きにお勧めしたい。舞台は生でこそ観たい。2021/06/10

浅香山三郎

10
前に読んだ『商業演劇の光芒』から。新国劇について知りたいと思ひ、吉川潮さんのこの本を積ん読にしてゐたのを思ひ出した。島田正吾のことは、NHKの朝の連続テレビ小説『ひらり』で知つてゐた程度だつたが、かういふ人だつたとは。緒形拳が辰巳柳太郎の弟子だつたといふやうな基本的なことも知らなかつたので、勉強になつたし、さすがの吉川さんの評伝小説の上手さにより一気に読めた。それは、吉川さんの文体が大衆藝能とその演者への愛情に溢れるものだからだらう。若林豪や池波正太郎、中村勘三郎などとの逸話も頗る面白い。2018/08/11

tkm66

0
・・そうか、これは<読み易い>が<読み辛い>。何せ<かの 島田省吾の生涯>を「講談」にしちゃって居るから。 これは結構罪深いなあ。2020/09/07

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