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ちくま学芸文庫
対談 数学大明神

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  • サイズ 文庫判/ページ数 478p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480093349
  • NDC分類 410.4
  • Cコード C0141

内容説明

とめどなく繰り広げられた、数学にまつわる遊びゴコロあふれるかずかずの話題。「そうか、なるほど」と膝をたたいたあなたの“数楽”的センスはかなりのもの。「なぜ時計を10で区切らなかったのだろう」「10進法の素数と12進法の素数は同じ?」「‐∞に収束する足し算的大小感覚と0が極限の掛け算的大小感覚!」「七五調は休止符もいれて考えると2のn乗リズム?」「ピタゴラスの定理は3次元では面積(?)の2乗!」などなど。愉しいおしゃべりは、のちに井上ひさし、池内紀のおふたりも加わって「ちくま文学の“森”」となりました、とさ。

目次

序の章(宇宙人との対話;色の文化 ほか)
0の章(0のイメージ;二種類の大小感覚 ほか)
1の章(1とは何か;猿とヒトの相性 ほか)
2の章(二分的な判断の明快さ;3の構図 ほか)
3の章(クルマの起り;3は安定する ほか)
4の章(視野の形は丸か四角か;四角は世界を作る ほか)
5の章(ペンタグラマ;子どもの頃、正十二面体を作った ほか)
6の章(6の形:味噌汁の模様 ほか)
7の章(7は神秘的な数;七のつくもの ほか)
8の章(二次元の8は八角形;道はどこで折れ曲がっているか ほか)
9の章(角の三等分;フェルマーの大定理 ほか)
10の章(10とは何か;パチンコ考現学 ほか)

著者等紹介

森毅[モリツヨシ]
1928‐2010年。東京生まれ。数学者。京都大学教養部教授を長く務める。エッセイ・評論など多数

安野光雅[アンノミツマサ]
1926年津和野生まれ。画家、絵本作家、エッセイスト、装幀家として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

29
「0の章」で、二進法の電話番号を平面にして、白黒で塗り分ければ記憶できるという話が展開されるが、これは現在のQRコードのアイディアそのものではないか!と驚いた。対談は1980年。その先駆的発想は素晴らしすぎると思った。「9の章」ではフェルマーの定理の話が出てくるが、もちろん証明される以前の対談なので、「証明できないのと違うか」などという発言もある。それはさておき全体としてはひと世代前の話なのに、古くないという印象を持った。さすがに数学、いや「数楽」である。2014/03/30

テイネハイランド

17
図書館本。数学者の森毅と絵本作家の安野光雅が、数をメインテーマに神羅万象について語りつくす本。後に、井上ひさし・池内紀と共に、ちくま文学の森シリーズに関わった二人だけに、その話題の豊富さ、好奇心の強さに素直に感心させられる。理系/文系の壁を軽々と乗り越える幅広い教養の持ち主であっても、常識にとらわれない柔軟な発想を持ち、物事の理屈/メカニズムに対して自分の頭を使って突き詰めて考えているのが、二人の会話から伝わってくるのが大変魅力的だ。森さんおすすめのJGバラード三部作についても読んでみたくなった。2016/07/05

tieckP(ティークP)

6
対談は好きなので、目に止まったものを読む。森毅は実は祖父の古い知り合いで、また自分が大学で教わった先生の先生で、ということで妙な縁がある方なのだが、まあ本当に考え事芸人という感じで数学を軸としつつもいろんなことを広く知っている。それでもコンピュータについての未知の恐怖みたいなのを語ってはいるが、対談相手の安野光雅の画家らしい訳分からない恐怖というより、当時において最先端のプログラミングまで学んだ上で恐れていて筋の良いものである。全体としては数字の0から10についての雑談の本。当然、脱線のほうがおもしろい。2019/05/12

氷菓子

4
0から10の数字についての対談。それぞれの数字に関係ある図や立体などの数学的な内容だけでなく、暦、電話番号、黄金比など数字が絡むあらゆることに話が膨らみ、さらにそこから哲学的な話にまで及ぶ。十進法より十二進法の方が円の角度や時間、割り切れる数字の多さなどメリットがたくさんあるのに、世界は取り返しがつかないほど十進法が定着してしまったと嘆くところがあるが、凡人の私はそんな事考えたこともなかったので、お二人の博識ぶりと頭の柔らかさにただただ圧倒されるばかりです。2021/07/30

Yasu

3
数学者森さんと画家安野さんが繰り広げる数にまつわる対談。0から10までの数字を順にテーマにして対談していくのだが図形や進法などの数学的な話だけでなく教育論や芸術、文化に関する話まで広がりとても面白かった。数学が好きだった事を思い出した一冊。2012/04/16

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