内容説明
近代日本の宿命、西欧との交わりのなかで、その思想・文化の単なる知的理解ではなく、自己の内面から西欧を血肉化し、それに対応した日本認識を自らの命題とし、日々の生活を通して西欧という現実に食い入りながら思想経験にまで高めた森有正。この前人未踏の、きびしく逞しい、豊かな展望を内に含んだ精神的営為の真髄を全5巻に集大成。第3巻は、思想の転回をもたらした「経験」の発見『遙かなノートル・ダム』に、最初期のエッセー「黄昏のノートル・ダム」、晩年の「遠ざかるノートル・ダム」と、1961年から68年までの日記を収録。
目次
遙かなノートル・ダム(霧の朝;ひかりとノートル・ダム;遙かなノートル・ダム ほか)
黄昏ノートル・ダム
遠ざかるノートル・ダム
日記(1961年5月4日~1968年1月2日)