内容説明
戦後いち早く渡米し受けたモダニズムの洗礼、グラハム美術財団基金を受けて旅した世界の町々…出生の地・東京への思いを抱きつつ、建築家・槇文彦は比較文明論的な視線のもと建築をそして都市を洞察し続けてきた。「奥」や「すきま」、プライヴェイトなパブリック空間の再発見など、空間のなかに時間と人のたたずまいをよみがえらせる卓抜な都市論。建築の世界に棲み、つくり、そして書きつづけた35年間の著作集、待望の文庫化。
目次
序章 都市とともに
1 モダニズムの光と影
2 私の都市―獲得する心象風景
3 江戸・東京―都市の時間・都市の空間