内容説明
李朝時代、日帝時代、そして朝鮮戦争と打ち続いた激動の時代が過ぎ、資源ゼロ、技術ゼロの廃墟と化した韓国。そこから数年を経ずして雄々しく立ち上がり、今やアジアの雄ともいうべき国家となったこの隣国の強さの秘密とはなにか。韓国経済を特徴づける、財閥のエネルギー、輸出信仰、トップダウン経営などの精緻な検証をとおして、躍動するヴェンチャー国家をあざやかに分析する、格好の入門書。
目次
序 私のなかの韓国
第1章 無からの出発
第2章 漢江の奇蹟
第3章 財閥―奇蹟の主役
第4章 苦悩する韓国経済
第5章 日韓経済関係をどうみるか
第6章 東・東南アジア経済圏のダイナミズム
第7章 その後の韓国経済
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハンギ
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主に九十年代に入るか入らないかのあたりで終わっている本ですが、戦後から韓国の経済を理解したい人にはいい本だと思います。そんなに今と変わってないと思いますが、対日赤字、対日製品依存、外資依存、輸入依存の傾向があるみたいです。しかし、韓国経済はゼロからの出発だったことを思えばすごい事でしょう。工業や資源豊富な北朝鮮と比べ、主に農産業くらいしかなかったらしい。急成長の負の側面としては、財閥支配がありますが、彼らの間でも競争は激しく、また現代の創業者のように人夫から身を起こしたのはすごいと思います。2012/06/21