内容説明
「変化する者だけがあくまで私と親近である」。ニーチェにとって世界は、その本質からして、最高の秩序をおのれ自身のうちから生成する、ある永遠の闘争として現れた。ニーチェの遺稿を整理し、『悲劇の誕生』の初期から、最晩年の末完の構想『権力への意志』にまで通底する、ニーチェ独自の思索を《生成の無垢》として提示する。下巻では、哲学的・思想的色彩の強い遺稿の断片群を集積し、ニーチェの新たな側面を開示する。
目次
1 認識論/自然哲学/人間学
2 道徳哲学
3 体系草案と計画
4 宗教/キリスト教
5 文化
6 法
7 ヨーロッパ/ドイツ人
8 『ツァラトゥストラ』によせて