ちくま文庫
老人とカメラ―散歩の愉しみ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 259p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480037947
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

カメラマニアの著者がとらえた日常にひそむどこか不思議な世界。ページをめくるたびに現われるハッ!とする写真と絶妙なコメント。思わずふき出し、抱腹絶倒!おかしな看板や落書き満載。

著者等紹介

赤瀬川原平[アカセガワゲンペイ]
1937年横浜生まれ。画家。作家。路上観察学会会員。武蔵野美術学校中退。前衛芸術家、千円札事件被告、イラストレーターなどを経て、1981年『父が消えた』(尾辻克彦の筆名で発表)で第84回芥川賞を受賞。宮武外骨、3D写真、老人力などのブームの火付け役でもある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

阿部義彦

21
2003年刊、ちくま文庫より。もとは「週刊小説」での巻頭でやっていた『路上写真キョロキョロ堂』をまとめて再構成したものだそうです。その辺をぶらぶら散歩して、目に付いた不思議面白い物件を愛用のカメラでパチリ!そのキャンプションがこれまた味わい深く赤瀬川さんの人となりを表してます。これみよがしや集中力とは逆の、あるがまま、お好きにどうぞの拡散力忘却力のオンパレード、まさしく老人力とはこの事か!2023/09/23

ふろんた

16
ちゃんと調べれば正解にたどり着けるであろうが、それは野暮ってもんです。赤瀬川氏の想像によるものだが、ネタ投稿のようにはならず、”愉しみ”というのがしっくりくる本。2018/04/29

おとん707

8
赤瀬川源平は前衛画家で路上観察学会員で芥川賞作家(筆名は尾辻克彦)。「老人とカメラ」の題名に反して執筆時筆者は50代半ば。路上で目に留まった奇景の数々を鋭くカメラで切り取り絶妙な感想を添えている。街角に立てかけられた「好奇心 一歩入ればアリ地獄 **少年補導委員会」の看板を見て「わかるけど、好奇心が全部いけないみたいに言われてしまって、じゃあ子供たちは何にも興味を示さず、黙ってご飯だけ食べて、トイレにだけ行って、きちんと眠るだけ眠っていればいいのだろうか。」と呟く。全編この調子。この感性が堪らなくいい。2021/02/11

もりくに

6
路上観察の達人が、散歩中に「パチリ」とした写真に、芥川賞作家・ 尾辻克彦の名を持つ著者が付ける絶妙の文章。タイトルが、また、それぞれ秀逸。例えば、蛍光灯が取り付けられた「石灯籠」に付けたタイトルが「粗暴な善意」という具合。「千円札裁判」や「櫻画報」の人なので、文章に込められた毒で、ピリピリし、ヒクヒク笑ってしまう。。もっと長生きして、毒を撒き散らしてほしかった。残念!2016/02/04

areazione

6
赤瀬川さんが撮った芸術的被写体に、氏の解説を対置した作品です。氏が撮った風景は、自然界と人間界が共同で創り上げた偶然の産物です。侘び寂びに満ちていて、好きな人にはたまらないはずです。そして、氏のとぼけたような鋭いような解説もまた魅力的です。「まえがき」で首元を掴まれ、「海の男の掛軸」で一気に引き込まれました。たまらん一冊です。2015/01/04

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