内容説明
「卑弥呼は邪馬台国の女王である」と教科書にまで書かれる通説の誤りを指摘し、「魏志倭人伝」に記された真実を読む。果てしない邪馬台国論争に、いま終止符を打つ。
目次
第1章 中国文献にみる女王国と邪馬台国
第2章 女王国は卑弥呼の都、邪馬台国は台与の都
第3章 二世紀の倭国と倭国の乱
第4章 銅鐸・武器形祭器の祭祀と消滅
第5章 考古資料からみた三世紀の王都―纒向遺跡を検証する
第6章 大和国造の伝承からみた倭国政権
第7章 「一大率」と伊都国及び女王国の所在地
第8章 三角縁神獣鏡をめぐって
第9章 卑弥呼の鬼道と神仙思想
第10章 箸墓古墳は卑弥呼の墓か
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カットマン
1
大和岩雄(おおわいわお)氏はわかりやすく言えば、編集畑を歩み、青春出版社を創設。紆余曲折を経て、大和書房(だいわしょぼう)を設立し、古代史をテーマに研究と出版活動を続けている人のよう。諸説を俎上に上げ丹念に検証して、新説を展開していく論法で、その詳細を追うのは初学の身には大変だが、学説史を垣間見るには役立つ。2000年出版。前著は女王国は2カ所あったとしたのを、都として修正した<新>邪馬台国論。曰く、邪馬台国の女王卑弥呼と魏志倭人伝は言っていない。卑弥呼の女王国は北九州、台与の邪馬台国は大和にあった。2018/11/28