内容説明
かわいがり子育てとは、子どもを幸せにし、親も幸せになる子育てです。友だちと遊べない・いじめ・キレる…。子育ては心配なことばかり。10歳までどう育てればいいのか?ベストセラー『子どもへのまなざし』の著者がアドバイス!
目次
1章 子どもは人とかかわる力を持って生まれてくる
2章 友だち遊びが足りないと、ひきこもりになりやすい
3章 子どもをかわいがるということ
4章 もし親が人とつき合うのが苦手だったら
5章 子育てが喜びとなるために
6章 なぜ親の愛情だけでは子どもを育てられないのか
7章 喜びと悲しみ、両方が感じられる子どもに
8章 子どもは親の生き方を見ている
9章 子どもが思春期を迎える前に知っておきたいこと
著者等紹介
佐々木正美[ササキマサミ]
1935年生まれ。新潟大学医学部を卒業後、ブリティッシュ・コロンビア大学医学部児童精神科に留学。帰国後、国立秩父学園を経て、小児療育相談センター(横浜市)に勤務。一方、ノースカロライナ大学精神科TEACCH(自閉症の療育支援プログラム)部に学び、その共同研究に協力している。現在、川崎医療福祉大学特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みっこ
31
ちょっと時代錯誤に思える内容もありましたが、ハッとする言葉も。特に地域社会の大切さが書かれた序盤の文章は耳が痛い。本文より→《子どもというのは親しか安心できないから離れられないのではなくて、親に安心できたから他の人も安心というふうになってくるのです》《絶えず恋愛をしている少年少女たちは、あふれるばかりの愛情を持っているから恋愛をしているのではなくて、あふれるばかりの愛情への飢餓があるから恋愛をしているわけです》2022/07/17
姫
17
またしても佐々木正美さんの人間性に触れ、勉強になり尚且つほんわか温かくなりました。最後の言葉がすごくシンプルで分かりやすく、心に残りました。「子供が自分で自分のことを好きになるような子育て」、きっと方法は無限にあるのでしょうが、この言葉を自分の中の子育ての太い幹にしていれば、大きくはブレないような気がします。子育ての本、そして子供の発達についての本。これからまたまだ佐々木正美さんにはお世話になりそうです。講演なんかも行ってみたいな。子育て中の方々、佐々木正美さん、お薦めです。2014/08/31
naota
5
この方の本を読むのは初めてで、プロフィール見て80歳手前という事を知り驚きました。書店でドンッと表紙見せで目立つ所にあったので手にとってみたのですが…子育てがちょっと不安になってしまいました…。今、この時代で子育てしていく事がいかに大変で、昔は自然と子どもの成長に繋がるものを与えられたけど、今は意識をして、その環境を作っていく努力をしなきゃいけないなんて。2014/06/03
ゆー
2
同じ題名の『3歳までは…』とは違う本なのですね。『いい人間関係を育てたい』の文庫版らしいです。ちょっとそこが紛らわしい。佐々木正美さん大好きで、何冊か読んでいますが、この本の内容も、とても教育的示唆に富んでいて読みがいがありました。伝えたいことがきっちりと書かれているという感じかな。子どものために親も人間関係を築く努力を、まずは同調してもらうという経験を…また時々読み返したい。2015/12/07
玉媛
2
子どもは子どもの要素を使い切ってからでした大人になってはいけない。 という言葉が響きました。親は子どもにとって生きていくのに必須なたんぱく質であり、祖父母や近所の人、友だち、幼稚園保育園の先生がそれぞれ炭水化物やビタミンというたとえもわかりやすかった。家族というベースキャンプがあって色んな人間関係の中で心の栄養を吸収していくというのは子どもにも親にも必要なことですね。 文字を先に教えさせると絵を見ない。という一文にも鋭い。折りにふれて読み返したくなる本です。2015/06/14