内容説明
定年退職を迎え、第二の人生を送るため地方に移り住んだ著者。そして間もなくのこと。健康に恵まれ入院した経験もなかった彼は突然、がん患者となってしまう。治療が進むにつれて20kgほども体重が減り、髪は抜け、便通が悪くなり、喉の痛みを伴う味覚障害に襲われる。味を感じなければ食への関心は失われていく。生きるためには食べなければならない。食べることの喜びや生きる意欲を取り戻すためには、どうすればいいのか…。運命に翻弄されているだけではいけない。自分の身に何が起こっているのかを見つめ、今何ができるのかを探しながら、生きていこうともがく日々が続く。あなたがもしその病になってしまったとしても、忘れないでほしい。同じ病気と向き合いながら、豊かな人生を続けている人たちがたくさんいるということを。それを、この本が教えてくれる。
目次
がん宣告前の人間ドック
悪性腫瘍とリンパへの転移
初めての放射線療法と抗がん剤投与へ向けて
24時間眠らない総合病院
がん宣告で奪われる小さな夢
35回の放射線治療が及ぼす副作用
ある日突然、味覚障害が始まった!
本当の闘いは退院後にやってくる
治療後に分かるがんと闘うということ
味が分からない!味覚障害が脳に及ぼす影響
再発のリスク・抗がん剤・放射線治療の正しい知識とは…
突然、襲ってきた副作用
何も感じない!何も食べられない!
味覚障害の本当の苦しさ
脳が食べものを受け付けない!
出口の見えない舌と脳との闘い
人は「脳」で食べている
黒く色付く肌 より激しくなる副作用との闘い!
喉の激痛に耐え「脳」が喜ぶ食を探す
「がんと共に生きる」意味とは?
抗がん剤投与ができない可能性!?
抗がん剤投与で全ての器官に起こりうる変調
著者等紹介
元木伸一[モトキシンイチ]
1958年生まれ。映像制作ディレクター/プロデューサー。慶應義塾大学SFC健康情報コンソーシアム「Team BONE」。自動車メーカー、広告代理店を経て映像制作の道を歩む。広告代理店時代はイベント、CM、VP、映画制作、番組制作を手がける。映像制作会社設立後、ディレクター/プロデューサーとして、人物ドキュメンタリー、紀行、健康、科学、歴史、バラエティ、報道、教育など多岐に渡る番組を制作。代表作に映画「菜の花宅配便」(つかこうへい原作)、番組「京都もうひとつの歴史」、科学ドキュメンタリー映画「ダイオウイカ大解剖」他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。