内容説明
『ゴリオ爺さん』、『谷間の百合』など、文豪と呼ぶに真にふさわしい小説家バルザック。その生誕200年を迎えて、日本のバルザック研究者が総力を結集して、この高峰の山襞に深く分け入る。現在の研究水準を如実に示す研究論文集。
目次
構造―トポス・エコノミー・フェミニテ(バルザックにおける時間の感覚;パリの小説家バルザック―『ヴァン・クロール』の場合;バルザックのオリエント―目のなかのインド ほか)
世界―ロマネスク・ポエジー・ジャンル(ロマネスクと知―『十三人組物語』について;バルザックの小説におけるメロドラム的側面について;『人間喜劇』の演出家たち ほか)
広がり―イデー・エクリチュール・ネットワーク(バルザックとコンサントリックな世界;青年バルザックの天使像;顔面角・論―あるいは描写のパラダイム変換をめぐって ほか)