内容説明
本書は、クッキングの楽しみや苦心、家庭料理の素晴らしさにふれながら、料理の達人になるための秘訣を盛り込んだ、邱流「台所読本」です。
目次
持参金時代は過ぎた
生け花芸術と私たち
花からダンゴまで
手料理を礼賛する
父も夫も買出係です…
女房株の高いワケ
「奥様コック」を求む
さて、お見合いが決まり
短い春の出来事
結婚式の憂鬱〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aminadab
22
これも実は中公文庫で読んだ。「日本語ができない外国人妻」を面白く書いた本には近藤紘一のベストセラー『サイゴンから来た妻と娘』(1978年)などあるが、本書はその嚆矢といえる。媒体が変わっていて、こけし頒布から起業した通信販売会社千趣会がその販路で売っていた若い有職女性向け雑誌『クック』に1959~63年連載。中身の心臓部はのちの『我が青春の台湾…香港』『邱飯店のメニュー』で読めるのだが、やはり読み所は時代色で、中国農村部の女性の地位はあまりに低いのでいったん都会に出てお手伝いさんになると絶対帰らないなど。2022/11/19