内容説明
人が住んでいるところ必ずその人たちの食べている「食物」がある。ほんとうのおいしさはイブクロのあとで胸に染みるもの。食欲と笑いとささやかな幸せが詰まっています。
目次
夏麺サスペンス
目下居酒屋黄金時代
駆け足、うまいもの大全
男がひとり自宅で何を食うか
うどんと饅頭の対決(台湾篇)
おせち改革派の躍進なるか
春山雪洞カンズリ鍋
ゲンゲ科のナンダ
体内にも友達がいるけれど
まぜごはんのおにぎり〔ほか〕
著者等紹介
椎名誠[シイナマコト]
1944年東京都生まれ。作家。写真家、映画監督としても活躍。『さらば国分寺書店のオババ』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
92
雑誌に載った食にまつわるエッセイをまとめた本。ほんとに椎名誠さんはいろんなものを 食っているなあ。日本にとどまらず世界中のレアな食材や料理、テレビのグルメ番組で レポーターやタレントが「うまい!!」とか「おいひー」とか言っているのはなんだかウソ臭いのもあったりして、そしてなにしろそんな番組が毎日のようにどこかのチャンネルでやっている。海外でもこんな番組が多いのだろうか?きっと日本ぐらいでは・・・ウクライナ侵攻でいろんな穀物や食材が高騰している。今までの飽食のバチかもと思いながら読み終えた。2022/07/06
九月猫
57
シリーズ第二弾。前作と同じく「もうあまり食べられない」的なことを書いておられて、少し淋しい。椎名さんはやっぱり豪快に「わしわし」と食べるイメージなので。今回、食のお話の向こうに見えたのは「家父長制度」という言葉。いい悪いは別として。けどお子さんたちは確かに思うところはいろいろあっただろうなぁ。でもって、いろいろあったうえでいまの適度な距離といい親子関係に、よかったなぁとしみじみ。お孫さんにでれでれの椎名さんも素敵です。 2018/07/04
ホークス
48
2018年刊の食べ物エッセイ。気楽にノリで書いている。時代遅れな言説もチラホラあり、同時にちょっとくたびれて兄貴感が薄くなった。説教とか愚痴を感じさせず、基本的に上機嫌。居酒屋でソムリエみたいなことを言うバカバカしさを、辛辣ながらも読者を楽しませるように書く。小さな会社で雑誌編集していた銀座時代、夜食のエビフライライスにときめいた感じを懐かしく再現する。ご馳走だったんですよね。キャンプや焚き火への偏愛を語る口調も、あくまで穏やかで和やか。老いをじわっと受け入れつつある。また読ませてもらいます。2020/04/18
よこたん
39
“おにぎり界においては身分によっておいしさに差がある、ということはない。” 確かに、どんな状況で食べるかでおいしさって変わるかも。具が何であれ、景色と空気のいい場所で頬張るのは、もう格別。まぜごはんへの愛、「うどんすき」への疑問、釣りたてのサバの喰らいかた、ビール片手に上機嫌な親戚の伯父さんの話これもう何回目かな?まあ何回聞いても面白いからいいか的な、シーナさんの食エッセイは安定の味わい。ソーメンのつゆに梅干しを投入は、手軽だし今夏にちょっと真似してみようかと思う。2019/04/23
かずぼう
31
椎名誠さん、いわく、あらゆる魚の中で、サバが一番うまい。私も同感、サバ大好き。サバの塩焼き、〆鯖、味噌煮、みりん干しもいいな、ツマミにも良いし、オカズにも最高ですね。2023/09/22