天国と地獄の離婚―ひとつの夢

天国と地獄の離婚―ひとつの夢

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  • サイズ B6判/ページ数 214p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784400623540
  • NDC分類 933
  • Cコード C1016

内容説明

地上の生を終えた亡者たちが一切の実体を欠いた頼りない体で天国に行き、そこで堅固な体を持った霊の人たちと交わす奇妙な対話…。第二次大戦末期にルイスが、生死と善悪の問題をめぐりウィリアム・ブレイクの『天国と地獄の結婚』へのアンチテーゼとして書き下ろした作品。

著者等紹介

柳生直行[ヤギュウナオユキ]
1920年生まれ。東京文理科大学、コロンビア大学に学ぶ。関東学院大学教授、関東学院学院長を歴任。1986年逝去

中村妙子[ナカムラタエコ]
1923年生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きゅー

5
ウィリアム・ブレイクの『天国と地獄との結婚』に触発された一冊。地獄から天国への巡礼がファンタジックに語られている。彼のキリスト観は人間の主体的な選択が天国へと向かわせるという考えであり、そのことは本文中で何度も取り上げられている。また、選択した結果に対して自身の存在をすべて賭けるという意味では当時隆盛していた実存哲学の影響も濃いように思われる。彼の思想がどのような位置づけされるのか分からないが、自身の人生の選択権が己の意志のなかにあるとする彼の思想は、なまじっかな相対主義などよりもずっと力強く感じられた。2013/04/18

nakatake

3
「自然な感情というものはすべて、それ自体では、高くも低くもないし、神聖でも不浄でもないんですよ。神の御手に統御されているときは、それはすべて神聖です。が、独り立ちして自らを偽りの神とするとき、それはことごとく腐敗してしまうのです。」ということばが印象的。2009/07/15

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