内容説明
倭国は卑弥呼の時代から、呪力で国を治めてきた。女王・卑弥呼亡き後、祭祀を握った最高司祭者が初代天皇「X」だ。「X」とは何者なのか―歴史小説家・望月真司の古代史解読が進む。『魏志倭人伝』が距離表示を使い分ける理由、「八咫の鏡」を思わせる銅鏡が出土した北九州の遺跡、天皇の“指名権”を持ち、神武とゆかりの深い宇佐神宮。朝廷をも牛耳った渡来人・秦氏。そして京都と奈良に分祀された皇祖神の源流…。点と点は、朝鮮半島と北九州の間に浮かぶ二つの「島」で結ばれた!日本はいかにして誕生したのか。天皇「X」はどこから来たのか。いま、すべての秘密が明らかになる。
目次
7 邪馬壹国の場所
8 壱岐族と対馬族
9 三種の神器
10 神宮
11 天皇Xの正体
エピローグ 天皇は舞い降りた
著者等紹介
加治将一[カジマサカズ]
1948年、札幌市生まれ。小説家、不動産投資家。ロサンゼルスで不動産関係の業務に従事し、帰国後、執筆活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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初美マリン
54
古代に於て対馬、壱岐が、重要で有ること、三種の神器が同じところになくバラバラに保管していることの不思議などは、頷けるが物語の周辺の人物も歴史的部分の解説も不十分2018/08/03
とも
37
★★★★☆歴史小説は史実に作家の想像や空想が乗っかるから面白い。それが古代ともなると尚更で、結果が想像に左右されるが、当作はとりわけ想像を絶した結論である。天皇の系譜、卑弥呼、邪馬台国、魏志倭人伝の見解は衝撃である。その他にも、古墳、三種の神器、藤原氏の出自、金印、海外との関係性や外交、縄文人と倭人、記紀、神宮、神話と史実の境界、地理と地名、壱岐対馬とは、秦氏とは、孫子の兵法など。これらの事実を独自の見解で鮮やかに解明されていく様は圧巻。古代史に興味を馳せる人であれば、間違いなく楽しめる一冊である。2017/10/14
ちなつパパ
2
つまらん(# ゚Д゚)「日本神話」は、あくまでも神話であって、聖典であり、事実かどうかなんて関係無いとわたくしは思う。日本人の精神を失いさせ骨抜きにして日本を弱体化させようとするイデオロギーに染まった本とみた。まぁ〜割り切って読めばいいんだろうけど・・・。2013/01/25
帆
2
上巻に比べて話があっちこっちしてた印象。何人か死んだ割にそこもさらっと流すんだ… 望月先生が導き出した結論は面白かった。 でも小説としてもっとまとめて終わって欲しかったです。2011/05/29
一刀流斎
1
神話から古代の歴史を推理してゆくミステリ。個人的には充分納得できた。卑弥呼と邪馬台国の話はついつい熱くなる。地獄の目次録を観てからのが終盤はイメージしやすいかも。2010/10/26