内容説明
昭和二十一年一月、子爵夫人鳥尾鶴代はGHQ将校を慰問するパーティに誘われた。「お国のため是非に」と懇願され列席した鶴代は、運命的な恋に落ちる。相手は、憲法改正や財閥解体を推し進める民政局のケーディス大佐。だが、民政局と対立する参謀二部と日本の保守派が二人の恋を利用しケーディス失脚を画策する。占領下の政争に翻弄された美貌の子爵夫人の情念を描く。
著者等紹介
橘かがり[タチバナカガリ]
東京都生まれ。早稲田大学第一文学部西洋史科卒業。2003年「月のない晩に」で小説現代新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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