内容説明
高野山開創1200年の年に空海の生涯をたどり、空海の生き方を学ぶ。
目次
1 大学を去る空海
2 彷徨する空海
3 海を渡る空海
4 密教を完成させる空海
5 帰ってきた空海
6 傍若無人の空海
7 任務のない空海
8 僧に専念する空海
9 山に眠った空海
著者等紹介
ひろさちや[ヒロサチヤ]
1936年、大阪府生まれ。東京大学文学部印度哲学科卒業。同大学院博士課程修了。65年から85年まで、気象大学校教授を務める。仏教を中心とした宗教全般について、逆説やユーモアを駆使してわかりやすく解説(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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黒猫
11
とても面白い。空海という人間味溢れるお坊様。最澄さんと正反対だ。時には村人の為に貯水池を整備したり、雨乞いをしたり、天皇にお経の解説文を提出したり。密教というと、山で密かに護摩を焚いて、人間とは遮断した生活を想像していたが全く逆だった。あれこれ修行をして、死ぬ間際にようやく仏になるなら、そんなものなんにもならない。という空海の考え方。非常に分かりやすい。人間とはのんびり、焦らず生きれば良い。我々はすでに仏だ。仏の赤ちゃんだ。即身成仏。大日如来の大宇宙に身を投げて成長すれば良いと。空海のように生きたい。2017/01/31
DM.Masamasa
2
空海と密教について大変わかりやすく説明してくれる内容でした。エピソードもたくさんのっていて、解説もたくさんありました。2021/04/21
kmiya3192
1
空海の生涯を簡潔にわかりやすく解説された本である。空海がいかにすごい人であったか。そしてその偉業は今の時代にも大きく影響しているといえる。仏教の目的は以下にして死を迎えるか?そしてそれには大日如来の赤ちゃんになることである。わかりやすい説明にその後の数々の偉業を残して高野山で入滅する空海の生涯は絶大である。2019/12/30
霹靂火 雷公
1
空海はどんな生き方をしたのか、旧著『空海入門』(祥伝社・1984)から30年を経て、現在の著者の見解を盛り込みながら書き下ろされた良著。これまで通り平易な文体だが、空海の著書も簡単に紹介しており、専門的な著作を読むきっかけとしては充分。2015/03/16