感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
澤水月
3
春画のアソコはなぜ大きい? 喧嘩両成敗、侮辱した者を討ったら切腹すべきだがその独特の作法は。遊び慣れた男は遊女を夢中にさせ心中事件を起こすなど遊女にもまして不誠実、理想的な客は「お前だけは誠実」と信じる男、よき食い物にせよ…今の風俗産業にもまんま通じる郭主の訓示。面白すぎる江戸の裏面数々。巻末の文献一覧に参照法や難易度まであり実に便利2009/12/03
Satoru Kobayashi
1
皺はよるほくろは出来る背はかがむ頭は禿げる毛は白く成る 是人の見苦しきを知るべし 手は震え足はよろつく歯はぬける耳は聞へず目うとくなる 是人の数ならぬをしるべし 涎たらす目汁をたらす鼻たらすとりはづしては小便ももる 是人のむさがる所をしるべし くどふなる気短に成る愚痴になる思ひ付こと皆古ふなる 是人の嘲を知るべし 聞たがる死ともながる淋しがる 出しやばりたがる世話やきたがる 是姿見として己が老たる程を顧みたしなみてよろし 宵寝・朝ね・昼寝・物ぐさ・物わすれこれこそよけれ世にたたぬ身は2016/06/27
bittersweet symphony
0
おじさん向けの雑誌連載でも名前を見かける江戸文献学者の、おじさん向け雑誌に連載されていたものをまとめたもの。とはいえ中の元ネタは既出のものが多いような気もしなくもないですが。全編を通して江戸のおおらかさと人の命に対するペシミスティックな態度が浮き彫りにされているのが、テーマといえばテーマですね。2010/11/16