内容説明
日本の探偵小説界の第一期黄金期の活況を俯瞰するアンソロジーとして、渇望久しい探偵小説ファン必携の書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
氷沼
1
大正15年2月8日出版された日本最初の探偵小説アンソロジー、それを平成6年に復刻した今作。 日本探偵小説界勃興気の作品集で、乱歩や横溝正史、甲賀三郎、小酒井不木らをはじめとする16人の作家達の作品が収録されており、旧字・旧仮名遣いも相まって、当時の空気を感じることが出来ると思います。ただ、旧字・旧仮名というのは慣れない人には読みにくいと思いますが。 収録作としては、やはり乱歩の「心理試験」が図抜けており、続いて甲賀三郎の「琥珀のパイプ」、平林初之輔「予審調書」が続く感じでしょうか? 2011/07/05