内容説明
1917年から20年間にわたり発表した68編の捕物帳!もと岡っ引の半七が語る数奇な捕物の数々。語りの達人岡本綺堂畢生の名作!第一作「弁天娘」他「山祝いの夜」「冬の金魚」「雷獣と蛇」「一つ目小僧」「勘平の死」「雪達磨」「鬼娘」「槍突き」「猫騒動」「春の雪解」「むらさき鯉」「半鐘の怪」の12編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんぶん
20
【図書館】シリーズ、第2巻! 本巻には「弁天娘」ほか、12編が収められている。 例によって、私が半七老人の家に訪問する下りから話が始まる。 このプロローグが何とも言えない、自ずから物語に引き込まれてしまう。 季節の話、行事の話、季節感がたっぷりである。 手腕はともかく、事件に巻き込まれる動作が自然である。 まれに、棚ぼた式の話もあるが、全体的には理詰めである。 多方向から眺めるという感覚が江戸時代には無いので、こういう感覚の持ち主は、この時代には貴重であろう。 まあ、綺堂が創り上げた性格だが・・・2022/09/27
YuiGaDokuSon
8
本書にあるように、「物語の背景をなしている江戸のおもかげ」を感じられることがとても魅力的だった。霊や妖怪の類を信じる人が多かった時代に、そのトリックを見破って引っ立てる半七さんの話もまた軽快でおもしろい。「半鐘の怪」に至っては見事だった。2013/02/04
たたみ
2
執筆当時の表現があるが、やっぱり面白い!2010/12/13
みやぎ
1
いつも事件を解決していく半七さんがかっこいいが、語っている半七老人の話好きな感じもいい。大体変わった事や昔のことは注釈が入るが、「雪達磨」に出てくる南京玉が何か最後までわからなかった。調べてみたらビーズのようなものらしい。2015/05/19
MIRACLE
0
「弁天娘」ほか全13編を収録した作品集(解説は志村有弘)。2012/09/24